日常でできる「治療的ケア」3つ
本格的な治療がためらわれる人、そこまで重症ではない人の場合、まずは簡単にできる治療的ケアを試してみましょう。
1.膣と外陰部を毎日保湿する
デリケートゾーン専用の美容液など、保湿剤を使って
保湿し、うるおいを与えます。塗る範囲は、外陰部と膣の入口部分(人さし指を入れたときの第二関節まで)。イソフラボンなどの女性ホルモン様物質や、エストラジオールが含まれたものがとくに効果的です。
2.セックスをする(またはダイレーターを使用)
セックスは、GSM予防や治療として標準的に推奨されている方法です。膣にペニスを挿入することで血流がよくなり、萎縮の予防効果が得られます。愛液が出にくい場合は、ジェルやオイルなどの潤滑剤を使うといいでしょう。
パートナーがいない場合は、「膣ダイレーター
(膣に挿入する棒状の器具)」「ディルド(ペニスに近い大きさの性具)」「バイブレーター(ペニスに近い大きさの性具で振動機能がある)」などの使用が勧められています。ジェル状の潤滑剤などをデリケートゾーンに塗り、クリトリスを刺激したりしながら挿入を。治療と割り切っておこなうより、好きな男性をイメージしたりしながらマスターベーションを自然に楽しんでください。
3.骨盤底筋トレーニングをする
ゆっくり呼吸をしながら、膣を締めたりゆるめたりする
「ちつトレ」です。膣周囲の筋肉が鍛えられ、膣の締まりがよくなり、セックスや排尿のトラブルも起きにくくなります。
どの方法も、30歳を過ぎたあたりから始めることで、GSMの予防効果が得られます。女性としての、これからの長い人生を楽しめるよう、日常的におこないましょう。
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文:川西雅子