3035歳を過ぎると、女性ホルモンのエストロゲンが徐々に減少。膣や外陰の若さが失われていき、性生活を楽しめなくなることもあります。 そのまま性生活への意欲が損なわれ、セックスレスに突入なんてことにもなりかねません。 どうすれば膣や外陰の機能を保ち、老化を食い止められるのか、女性泌尿器科医の関口由紀先生に教えていただきました。

 

 

 

<取材協力>関口由紀先生 
女性泌尿器科専門医、女性医療クリニックLUNAグループ理事長。横浜市立大学医学部泌尿器科客員教授。世界標準の女性医療をめざし、女性医療クリニックLUNAグループを展開。女性泌尿器科、女性内科、婦人科、乳腺外科、美容皮膚科と、幅広い診療科を設けている。女性の性機能、性の悩みも専門とし、FSD(女性性機能障害)外来も開設。

 

膣の若さや健康は「骨盤底筋」にあり

 

「〝膣の締まり〟ってよくいいますよね。あれは骨盤内の臓器を支える、骨盤底筋群の働きをあらわすものです。

筋肉がしっかりしていれば、オーガズムを得られたときなどに筋肉が収縮し、膣が自然と締まります。

膣が締まっているかどうかは、男性の快感という視点から語られがち。

でも女性にとっても〝感じやすい、ぬれやすい〟身体でいるために重要なことなんです」と、関口先生。

 

 

 

▲骨盤の下のほうにあり、骨盤内の臓器を支える筋肉の総称が「骨盤底筋群」。骨盤底筋群の上には膀胱、子宮、直腸などの臓器が乗っている。さらに骨盤底筋群のあいだを尿道、膣、肛門が通る構造となっている。

 

 

  

年齢とともにおなかがポッコリしてきたり、便秘しやすくなるのも、骨盤底筋群の衰えのサイン。骨盤底筋群が衰えていると、尿道を締めて、尿意を我慢することもできません。 実際に、40代以上の女性では、4割以上の経験が尿もれを経験しているともいわれています

(ユニ・チャーム株式会社調べ)。 とくに、若いころから〝食べないダイエット〟をくり返してきた女性は、筋肉量が少ないため、膣のゆるみ・便秘・尿もれなどのさまざまなトラブルに悩まされることになります。

 

 

 

 

 膣のゆるみは「ちつトレ」で治せる!

 

そこで関口先生が推奨しているのが、膣を締めたりゆるめたりする「ちつトレ」です。NHKの情報番組『あさイチ』のセックスレス特集でも、反響を呼びました。 関口先生のクリニックでは、理学療法士や看護師などの資格をもつトレーナーが、膣や尿もれの悩みを抱えた女性たちへの「ちつトレ」指導にあたっています。

 

方法は簡単で、息を吐きながら膣を締め、続いて息を吸いながら、膣をゆるめることが基本です。 女性の膣圧は一般に、2030mmHgといわれていますが、「ちつトレ」をおこなうと膣圧を2倍前後まで高めることができます。 出産後の女性は骨盤底筋群がゆるみやすく、もとに戻りにくいことから、産後女性のトレーニングとしても効果があります。

 

 

 iStock.com/Shoko Shimabukuro