胃を湿らせるつもりで、ゆっくり飲ませ続ける
下痢や嘔吐をくり返すときは、胃腸の吸収機能が低下しているとき。体液に近い経口補水液であっても、一気に飲ませると、すぐに吐き出してしまいます。 最初はティースプーンを使って、胃を湿らせる程度に、少しずつ飲ませるのがコツです。
<経口補水液の飲ませかた>
1.ティースプーン1杯分(約5cc)を、まずひと口飲ませます。飲まない場合は、数分後に再トライ。
2.1~5分おきに、5ccずつ何度も飲ませます。3~4時間続け、体重1kgあたり50~100ccの水分を補給。
3.4時間以上たったら、下痢・嘔吐のたびに60~120cc分を飲ませます。グラスで飲めるなら、グラスでOK。
飲んでいるとき、飲ませた後の様子を見て、吐いてしまわないようなら、量を徐々に増やしていきます。ゴクゴク飲めるようになれば大丈夫。吐いてしまうようなら、少量ずつに戻します。
「どんなに水分をほしがって泣いても、最初から一気に与えてはいけません。飲んだ分を吐き出して、またのどがかわいて……のくり返しになってしまいます。
かわいそうに思っても、ここが我慢のしどころ。〝少量ずつ、量はたっぷり〝が脱水対策のポイントです。
また、子ども自身が〝もう大丈夫!〟といって、子どもがご飯やおやつを欲しがっても、嘔吐が治まるまでは与えないようにしてください。
軽症のウイルス性胃腸炎なら、翌日からは食べられますから、その日だけは我慢させましょう」 (金子先生)