「肘内障」の対処と治療


 

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痛みを訴える状況や肘の状態などから、肘内障が疑われるときは、できるだけ早く病院に行きましょう。 「肘内障」と診断されると、医師は橈骨を元の位置に戻す「整復術」を行って治療します。一般的な脱臼のように長期間の固定や手術の必要はなく、肘関節が元に戻ると痛みは治まります。 ネット上では、肘内障を発症した際に行う整復方法の動画などもありますが、素人がそれらを参考に自己判断で行うのは大変危険です。 なぜなら「肘内障」の診断には、レントゲンなどで骨の状態や位置をきちんと確認する必要があるからです。 骨折など別のケガを発症している場合に整復術をやると、骨や靭帯などに大きなダメージを与えることも少なくありません。 また治療が遅れると、緩んだ靭帯が固くなって整復しにくくなることもあります。肘内障が疑われるときは、迅速に医師の診察を受け、適切な処置を受けることが大切です。

 

文:成田亜希子