3.スピーチの前置き
前置きとは、これからスピーチをどのように話すかということを説明することです。手紙を読んでスピーチするのであれば、手紙を読むことを前置きし、新婦をいつも通りの名前で呼んでスピーチするなら、そのことを伝えてスピーチの本題に入るようにしましょう。この一言があるだけで、聞いている人が気持ちよくスピーチを聞けるようになります。
【例文】
・○○さんより、友人としてスピーチをお願いしたいとのお話をいただきましたが、当日は感動してうまく話せないと思い手紙を書いてまいりましたので、読ませていただきたいと思います。
新婦のことは普段、「○○ちゃん」と呼んでいるので、本日も親しみを込めてそう呼ばせていただくことをお許しください。
4.スピーチのメインになるエピソード
ここからが、スピーチの本題になります。友人との思い出をもとに、新郎新婦の人柄が分かるようなエピソードを選びましょう。ここで肝心なのが、あくまでも新郎新婦がメインのエピソードにすること。自分をアピールする場ではないということに注意して作成しましょう。
親しい友人ならではの視点新婦のことを話せば、かけがえのないスピーチになります。
【例文】
・○○とは中学校で同じクラスになったことを機に仲良くなり、何でも話せる仲になりました。ずっと一緒にいても話が尽きず、安心できる存在であるのは今でも変わりません。○○は優しいだけではなく、頼りがいのある存在でもあります。 例えば、就活でうまくいかずに落ち込んでいた私を励まし、面接の練習の相手になってくれたり、アドバイスをくれました。おかげで妥協することなく働きたいと思える会社に勤めることができました。強さと優しさを持った○○と出会えたこと、本当に嬉しく思っています。
○○さん〈結婚相手〉を紹介されたとき、幸せそうに笑う○○を見て、私まで幸せな気持ちになりました。きっと二人なら幸せになれると思います。 ただ、頼りがいのある○○には一人で不安を抱え込んでしまう部分があるため、無理しすぎないよう見守ってあげてください。
・〇〇さんは私の3年後輩にあたり、普段から同じチームで働いています。彼女が入社した際に私が教育係になったのですが、当時から非常に真面目で努力家でした。私の言葉を一生懸命メモにとり、わからないことはすぐに質問してくる前向きな姿勢が印象に残っています。 訪問先のリーサーチやフォローも欠かさず、きめ細やかな仕事ができることから訪問先からの信頼も厚く、本当に頼りになる後輩です。時には私の方が相談に乗ってもらうようなこともあり…〇〇さんと一緒に働けることは、私の励みになっています。
5.二人へのはなむけと締めの言葉
新郎新婦の二人へ向けてエールを込めた、はなむけの言葉を入れると、よりあたたかなスピーチになります。最後には、あらためてお祝いの言葉を添えて締めると、終わりのタイミングも明確になり、聞いている人にも気持ちの良い締めにすることができます。
【例文】
○○、○○さん、二人ならきっと明るくてあたたかい家庭を築けます。もし困ったことがあれば、力になりたいと思っている友達がいることを忘れないでください。これをもちまして、お二人へのはなむけの言葉とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。