それは「あなた自身への拒否」ではない
さて、これまで述べてきたきたような思い込みがあると「性のお誘い」そのもののハードルは高くなっています。 かなりの勇気を振り絞ってお誘いしたのですから、拒否されると心はとても傷つきます。ただ、ここで言いたいのは「あなた自身が拒否された」のではないということ。 「お誘い」のハードルが上がり過ぎているために、ショックも大きくなってしまっただけで、あくまでも拒まれたのは「その日のお誘い」です。 あなたが横にいること、あなたが夫に向ける言葉、あなたが夫のために用意した食事や服…そのすべてを拒んだわけではないはず。 傷の大きさに見合う理由を探そうとすると、思考はどんどんネガティブな方向に進みます。意識してストップをかけることが必要なのです。 どうせ同じ「探求」をするなら、別の誘い方やタイミング、夫が受け入れやすい雰囲気など、前向きなことを探ってみるほうが解決に近づきます。 「夫婦生活の拒否」と「あなた自身への拒否」を混同しないよう気をつけてください。
世間の常識や自分のイメージなどが重なると、起こったこと以上に深い傷が生じる場合があります。そこから抜け出すためには、少し視点を切り替えてみることが必要。
自分ひとりで難しければ、誰かに話を聞いてもらうのも効果的です。
ひとつだけ、大事なポイントとしては、落ち込んでいるときは「ネガティブな意見は聞かない」こと。自分に甘く優しくするのが、心を立ち直らせる一番の近道です。
文:矢島 みさえ