会社で長時間労働を強いられる人の中には、「これって違法じゃないの?」と感じたことがある人も多いはず。厚生労働省は、全国にある約4割の事業所で“違法な長時間労働が行われている”と発表しました。

 

時間外労働が多い業種は「製造業」!


同省は昨年度に、長時間労働が疑われる29097カ所の事業所を立ち入り調査。その内の40.4%に当たる11176カ所で、違法な時間外労働を確認しました。さらに“過労死ライン”と言われる、「1カ月80時間以上の残業」があった事業所は7857カ所。月の残業が200時間を超える事業所も219カ所あり、政府は是正・改善に向けた指導を行っています。

 

今回“違法な時間外労働”が最も多かった業種は、「製造業(2895件)」でした。「運輸交通業(2695件)」「商業(1715件)」「接客娯楽業(1125件)」なども、労働時間を超えた業種として名を連ねる結果に。

 

残業時間が多すぎると「労働基準関係法令違反」として定められますが、時間外労働以外にも違反となってしまう内容が。例えば「賃金不払い残業」や「過重労働による健康障害防止措置が未実施」だった場合も違反としてみなされます。事業者は労働者のことを考えた上で、会社を回していかなければいけません。