トラブルを防ぐためにできることは?
では、どのような対策をとればSNSトラブルを回避できるのでしょうか。まずはSNSというものをしっかりと理解することから始まります。
SNSは匿名で利用できるサービスが多くありますが、匿名だから安心という訳ではありません。ネットやSNSに匿名というものは存在しません。普段のやりとりや交流から交友関係がわかり、写真や投稿内容・時間、位置情報から多くの情報がわかってしまいます。
それを防ぐためにも、まずは公開範囲を設定しましょう。多くのSNSのデフォルト設定が「全体公開」になっています。個人を特定されないようにするには非公開アカウントに設定するなど、公開範囲を定めましょう。
また、ネット上のデジタルデータはコピーや保存が簡単にできます。一度投稿したものは一生消すことはできないと思った方がいいでしょう。
ネット上にはさまざまな情報があります。中には情報源があやふやな間違った情報もあります。この情報の見極めができないと自分でも知らないうちに間違ったことを拡散してしまい、結果的に誰かを傷つけ、加害者の立場になってしまうこともあります。
拡散された情報をうのみにするのではなく自分自身の判断で真偽を見極める力をつけましょう。
SNSの怖さも知ろう
ネットがあふれた世の中でなくてはならない存在になっているSNSですが、使い方次第で他人を傷つけ自分も傷つけるものになります。
また、常に誰かに見られていて、隙あらば個人情報を探ろうとしている人もいます。「身内だけ」の感覚でやってしまうととりかえしのつかないことになってしまいますので、十分注意する必要があります。
自分の身を守ることはもちろんですが、やがて子どもがスマホを使うようになる時期がやってきます。そのとき、子どもに安全なSNSの使い方を教えらえるように、私たち大人がSNSの怖さをしっかりと理解しておきましょう。
【参考サイト】
平成27年版情報通信白書 特集テーマ 「ICTの過去・現在・未来」
文/小野寺香織