跡を濁さないのが「気持ちよく送り出してもらう」コツ


一方で見送る側の意見はどうでしょうか。「気持ちよく送り出せた退職者の特徴」を尋ねると、「最後まで責任をもって仕事に取り組んでくれた」が67%で第1位でした。以下、「後任者にしっかり業務を引継いだ」(53%)、「きちんとマニュアルなどを残してくれた」(44%)といった意見がランクイン。

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逆に「困った退職者の特徴」では、「退職が決まった途端にやる気がなくなった」(45%)、「引継ぎの時間が足りなかった」(36%)、「業務の引継ぎに漏れがあった」(36%)などに回答が集まっています。ここで、退職者を見送った人の意見をご紹介しましょう。

 

<「最後まで責任をもって仕事に取り組んでくれた」と回答した人のコメント>

「業務も積極的に行なう人で、引継ぎもしっかりしていた。『退職後も分からないことがあったら連絡してください!』と言っていた人は、気持ちよく送り出すことができました」(28歳)


「分からないことがないかヒアリングして、最後まで自分の仕事を責任持ってやり遂げていた」(31歳)


「退職日も一人最後まで残り、後任者と取引先に迷惑が掛からないように対応していた。またお世話になった人への御礼・挨拶をきちんと行ない、デスク・ロッカーも隅々まで綺麗に掃除していた。当たり前のことを当たり前に行動する姿が清々しく、どこへ就職しても歓迎されると思った」(34歳)


「担当していた仕事をきちんと最後までこなし、引継ぎもこちらへの負担が最低限の状態になるようにして退職される人は快く送り出せた」(38歳)

 

<「退職が決まった途端、やる気がなくなった」と回答した人のコメント>

「明らかに仕事の仕方や態度が変わるのは、周りに悪い影響を与える。気持ちは分からなくないが、表面に出してはならないと思う」(26歳)


「引継ぎが適当で雑。むしろ職場のことを考えない態度や言動があり、その人への印象が悪くなった。最後の行動がその人の印象になってくるので、自分も気をつけなければと思った」(28歳)


「辞めるからいいと思ってるのか、やる気がなくなってミスが増えて周りが大変になった。退職までは変わらずに仕事をしなければいけないと思いました」(33歳)


「大事なことを全く伝えていない・マニュアルはない・引継ぎのスケジュールは立てられていないの三拍子。また説明も上手くない。こういう人から引継いだ経験があり、全ての業務を手探り状態でやらなければいけなかった」(37歳)

 

立つ鳥跡を濁さずといいますが、退職時にはなるべく迷惑をかけない心遣いが必要になりそう。円満に退職するためにも、周りとはしっかりコミュニケーションをとっておきたいものですね。

 

■調査概要


調査方法:インターネットによるアンケート


調査対象:「エンウィメンズワーク」を利用する転職経験のある女性


有効回答数:420名


調査期間:2019年3月14日~2019年4月10日

 

文/原田美咲