「本当に自分の娘なのかと…受け入れられませんでした」。シングルマザーの渡辺未来さんの愛娘・瑚々さんは1歳から激太りし、2歳で服は小4サイズに。笑顔が消え、呼吸停止で救急搬送される日々──。苦悩する母に告げられたのは、医師も聞き慣れない世界200人の難病「ローハッド症候群」。診断までの壮絶な道のりを伺いました。

目を見張るほど急激に体重が増えた

渡辺瑚々
10か月頃、体重は10㎏なく細身だった瑚々さん

── 30歳のときに、シングルマザーとして娘の瑚々(ここ)さんを出産した渡辺さん。生後しばらくは順調に育っていたそうですが、原因がわからないまま次第に娘さんの体調が悪化。のちにローハッド症候群という世界に200人程度の難病と診断されます。

 

まず、シングルマザーで出産に至った経緯について伺えますか?

 

渡辺さん:結婚前提で同棲していた方がいましたが、妊娠5か月のときに関係性が悪化。婚約を解消して実家に戻り、シングルマザーとして子どもを育てていくことを決めました。

 

生活への不安もありましたが、それ以上に名前を考えるとか、ベビーグッズが少しずつ揃っていく過程が楽しかったし、わりと前向きな気持ちで過ごしていたと思います。妊娠中も安定していて、瑚々が生まれたときは本当に嬉しかったです。

 

── 「瑚々」(ここ)という名前には素敵な意味が込められているそうですね。

 

渡辺さん:はい。ブランドのココシャネルもそうですが、海外の人に広く受け入れてもらえるように。いつか娘が「海外に行きたい」と思ったときに覚えてもらえる名前がいいなと思いました。また、珊瑚の「瑚」という字を調べると、キラキラした宝石のような意味が込められた字だと知って、出産前から決めていたんです。

 

── 娘さんは生後7か月から保育園に通ったそうですが、園での様子はいかがでしたか?

 

渡辺さん:すごく元気でした。明るくておしゃべりも早かったし、「帽子被らないとダメだよ」などと周りの子の面倒をみることもありました。

 

ただ、1歳のときにひどい便秘と斜視があって病院を受診したり、その頃から急激に体重が増えるようなことがあって。保育園では毎月、身体測定があるんですが、測るたびに2、3キロずつ増えている。2歳の頃には、身長が80cmと小ぶりなのに体重だけどんどん増えていくので、洋服のサイズが130から140cm、小学4、5年生くらいの子たちが着るようなサイズを着せていました。縦には伸びず、横に広がるというか。

 

── 食事量はいかがでしたか?

 

渡辺さん:すごく偏食でしたが、ひじきや白身魚、納豆など身体にいいものも好み、お菓子はベビー煎餅を少し食べるくらい。ただ、量は特に多いわけではなかったんです。保育園の栄養士さんに相談すると「ここまで太っていて、食事量が少ないわけはないんじゃないか。食事もお菓子も少し控えましょう」と言われましたが、「いやいや、食べてないしな」と。市の検診でも肥満を指摘されましたが、保育園と同様に、食事量をコントロールして経過観察と言われました。

 

それでも、あまりに急激に体重が増えていくので「何かあるのか」と、ネット検索もしましたが、原因がまったくわからない。さらに、2歳8か月を過ぎたあたりから、いつもニコニコ笑顔だった瑚々が、だんだん笑わなくなってきたんです。こだわりも強くなってきて、「発達障害の可能性もあるのかな」と思うことがありました。