かつて「水筒にシャンパンを入れて持ち歩いた」という豪快な伝説を持つ神田うのさんですが、51歳の誕生日を機に禁酒を始めたそう。「いい加減ちゃんとしなきゃ」と思いながらも失敗を繰り返してきた神田さんですが、14歳になったひとり娘のために、と母としての覚悟をのぞかせます。
「ママのそばから離れない娘」変わるきっかけ
── 娘さんの出産後は子育てをメインにし、仕事をセーブしてきたと伺っています。小さい頃の娘さんはどんなお子さんでしたか。
神田さん:「ママ、ママ」と私のそばから離れない子どもでした。幼稚園の前にプレスクールに通っていたときも、母子分離をするのがクラスのどの子よりも遅くて。

運動会でも私から離れず、自分の出番が来ても競技に出られませんでした。私の足につかまって、「ぜったい行かない」って。すごく甘えん坊で、四六時中抱っこをせがんでいるような子どもでした。
ベビーカーに娘が座っていたことはほとんどなく、ほぼ荷物置きになっていましたね(笑)。腰が痛くなるので、少しでも負担を減らせるものを探して、抱っこ紐を10個くらい買って比べて。抱っこだと前がふさがってしまい他のことができないので、本当はおんぶにしたかったんですけど、娘はおんぶが嫌いでした。抱っこで、私の顔をじーっと見ているのが好きだったんです。
背が伸びてから抱っこすると、娘の足がぶら〜んと出てしまうのですが、それでも「ママ、抱っこ」と。そんな状態だったので、「うのちゃんの娘さんって、歩けないのかな」という噂が立ったほどでした。
── ママから離れなかった娘さんが、変わるきっかけはなんでしたか。
神田さん:私の母の勧めで3歳からバイオリンを習い始めたのですが、最初のステージは、いつものように私にしがみついてなかなか降りませんでした。ところが、練習を続けて演奏する機会が増えていくうちに、自分に自信がついて、娘は別人のように変わっていったんです。プレスクール時代のママ友たちがステージを観にきてくれたときはびっくりしていました。
── 国際コンクールでの受賞歴があるなど、娘さんのバイオリンの才能が開花しました。
神田さん:演奏をして、お客さんからたくさんの拍手をもらうことへの喜びと、あとは何よりもバイオリンが好きだから続けられているのだと思います。私は別に、娘にバイオリニストになってほしいわけではなく、娘が幸せでいてくれたらそれでいいんです。娘は、バイオリンの演奏しているとき、すごく幸せそうで。
重なる自身のバレエ経験「努力は裏切らない」
── 習い事は誰もが「行きたくない」と思った経験があると思いますが、娘さんはいかがですか。
神田さん:娘もそういうとき、あります。習い事も一定のレベルを超えてくるとハードになってきますよね。私は「本当に嫌だったら、いつでもやめていいよ」と言っています。「始めるときもご挨拶で始めたから、やめるときも先生のところにご挨拶に行かないとね。菓子折りを持って一緒に行きましょう」と言うと、泣きながら「好きだからやめたくない」と言うんです。
私もバレエを小さいころから習っていたので、娘の気持ちがわかります。どんなに好きでも「もう嫌だ」となるときがありました。続けていくうちに、つらいことも苦しいことも出てくるのですが、それを乗り越えると、やり遂げる力がついてきます。逃げ場も作ってあげながら、私の母がそうしてくれたように、親子二人三脚で取り組んでいけたらいいですね。私自身、バレエを通じて努力は裏切らないということを学び、社会に出てその経験が活きています。
「水筒にシャンパン」の酒豪伝説も…
── 努力についてのお話がありましたが、今年3月に51歳の誕生日を迎えたことを機に禁酒することを決めたそうですね。
神田さん:実は、禁酒をしていると言っても会食などがあって、1か月に1回のペースで飲んでしまっているので正確には節酒なんです。でも、今まで週5回だったのが月1回になったことに周りが驚いていて、すごく褒められます(笑)。何かを始めるのに遅いことなんてないと思って、ようやく重い腰を上げました。
── お酒については、控えるよう周りから言われてきたそうで。
神田さん:いちばんは娘ですね。心配性の娘から、「ママ、お願い。お酒やめて」と言われ続けてきました。母からも勧められていたんですけど、私はお酒が大好きなので、「それだけはイヤ。頑張って量を減らすから」と言い続けてきました。弟も私の体を心配して、私がベロベロに酔っ払ってしまうと裏で、ドンペリを炭酸水で割って、薄めて飲ませてくれていたみたいです。
── そもそもお酒が強いんですね。
神田さん:会食があれば、アペルティフ(食前酒)でシャンパン、お魚で白ワイン、お肉のときに赤ワインをいただいて、普通の方だったら3〜4杯で「おしまい」にできるんですけど、私はそれでは終わりません。その場でボトルを頼んだり、会食が終わって帰宅してからまたボトルを開けてしまったり。
旅行に行くと、夜、みんなは酔っ払って寝ているのに私は飲みたりず、ひとりで飲んでいます。お休みにバーベキューをする日は大変です。朝から飲み始めて、みんなは夕方には疲れて飲めなくなるんですけど、みんなが帰ったあとも私は夜の11時くらいまで飲んで。
娘に「ごめんなさい」と言いながらボトル開けて、途中でやめることができない人間でした。酔いが覚めてしまうのが嫌で、移動中もずっとお酒を飲んでいたいんです。娘のお迎えの際は水筒にシャンパンを入れて持ち歩いていたこともありました。「私って、アル中なんじゃないかな」と思ったこともあります。
── 病院に行かれたことはありますか。
神田さん:通院はしていないのですが、アルコール依存症の気があるとはお医者さまから言われたことがあります。でも、肝臓の数値はすごくいいらしいです。