老化への恐怖はあるけれど
── 50代での乳幼児育児は更年期とも重なる年代です。体力への不安があるいっぽう、今の年齢だからこそ余裕をもって向き合えることもありますか。
こりんごさん:年齢的には更年期真っただ中のはずですが、2歳の息子に今も母乳を与えているので女性ホルモンが分泌されているのか、不思議と更年期症状は感じていないんです。ただ、老化への恐怖はあります。自分はどんどん老化していくのに子どもはすくすく育っていくので、「いつまでこの体力を維持できるか」という現実的な不安はありますね。
でも、もし若い頃に産んでいたら、自分のやりたいことができないイライラを子どもにぶつけてしまっていたかもしれません。やりたいことをやり切った今の年齢だからこそ、心に余裕がありますし、毎日「かわいい」と思いながら、育児を全力で楽しめています。
ただ、だからといって決して「50代でも産めるから大丈夫」と伝えたいわけではありません。妊娠には年齢が大きく関係するので、子どもを望む可能性がある人には、できるだけ早く正しい知識を持ってほしいと思っています。
── 息子さんが成人するまでの時間を考えたとき、こりんごさん自身は、親として何をしておきたいと考えていますか。
こりんごさん:今は貯蓄を切り崩しながら子育てに専念していますが、この生活をいつまでも続けるわけにはいきません。早く社会復帰して、もう一度自分で収入を得たいと思っています。
息子には、親の介護やお金に縛られず、自分の人生を自由に生きてほしい。そのためにも、私自身が健康で自立し、働けるうちに働いて、できるだけお金を残したいと思っています。
ただ、残したいのはお金だけではありません。親が高齢だからこそ、早いうちから自分で考え、ひとりでも生きていける力を身につけられるよう、自立した子に育てていかなければと思っています。私が息子の人生の足かせにならないこと。それが、50代で母親になった私の責任です。
取材・文:西尾英子 写真:こりんご