「息子の人生の足かせにならないことが、50代で母親になった私の責任だと思っています」と語るのは、卵子提供を経て49歳で第1子を出産したこりんごさん(52)。子育てと更年期が重なるなかで、老化へ不安を抱えながら向き合う高齢出産の現実と覚悟とは。

子どもが20歳になるときに私は70代に

こりんご
結婚前はドラマーとして活躍した時期もある

── ニューヨークで暮らして24年になるこりんごさん。49歳で卵子提供を受けて第1子を出産し、現在は2歳の息子さんを育てながら、Webラジオやブログで自身の経験を発信しています。日米を行き来するなかで「50代の母親」に向けられる視線の違いを感じることはありますか。

 

こりんごさん:まったく違いますね。日本に一時帰国して未就園児クラスなどに行くと、周りのお母さんたちが若くてきれいなので、「私っておばあちゃん世代だな」と痛烈に感じます。同級生たちからは「今度、孫ができるよ」という報告が届く年齢ですから、同級生の孫とうちの子が同い年くらいだったりするんです。

 

周囲の方も気をつかって直接は聞いてきませんが「お母さんなのか、おばあちゃんなのか」と迷っている空気は痛いほど感じます。いっぽう、ニューヨークでは、30代後半から40代で出産する人も多く、母親同士で年齢差を意識することはほとんどないので、過ごしやすいです。

 

── 妊娠中からご自身の経験や選択をありのままに発信されてきました。祝福だけではなく、心ない声や厳しい批判に直面することもあったそうですね。

 

こりんごさん:一番多かったのが「49歳で産むなんて親の身勝手だ」「自分の介護をさせるために産んだんだろう」という批判でした。そう言われたときはショックでした。年齢を考えれば、心配される理由もわかります。でも、だからこそ「この子に自分の介護で迷惑をかけることだけは絶対にしない。介護にかかるお金も負担させない」と強く思いました。

 

── 息子さんが20歳になる頃、こりんごさんは70代を迎えます。老後を迎える時期と教育費がかかる時期が同時にやってくることへの不安はありませんか。

 

こりんごさん:体力的な心配はありますが、ポジティブに考えるなら、年金をもらい始める時期に、まだ子育てしているという面白い現象が起きているので、経済的にはなんとかなりそうかな、とは思っています。