7年の結婚生活を手放して新しい道を選んだその後

── ひとりでいる時間は自由に見える反面、ずっと自分自身と向き合い続けなければならないという苦しさもありますよね。
羽田さん:たしかにそうですね。今は介護のため東京と茨城県にある実家との二拠点生活をしていますが、自分のことだけやっていればよかった頃のほうが、落ち込むことが多かった気がします。時間があると、余計なことを考えてしまうのでしょうね。今は母の世話や家のことで、落ち込んでいる暇がないほどです。誰かのために動く忙しさがあるほうが、人は幸せなのかもしれないなと思うこともあります。
── 40代では離婚も経験されました。結婚生活を手放し、新しい道を選んだのは、どのような思いからだったのでしょう。
羽田さん:7年間の結婚生活で積み重ねてきたものを手放すのは、それまでの自分を否定するようで、かなり抵抗がありました。でも、この先の人生を考えたとき、同じことの繰り返しは嫌だと思った。だったら違う未来に向かって歩き出そうと決めた、前向きな離婚でした。ただ、振り返れば、結婚も離婚もどこか子どもっぽい感覚で決めてしまったかもしれないなという思いはあります。
── 離婚を経て、「ひとりで生きること」への捉え方は変わりましたか。
羽田さん:究極を言えば、人は結婚していても、していなくても、孤独だと思うんです。ただ、私は「孤独=寂しい、ひとりぼっち」というネガティブなものだとは思っていません。昔読んだ本に、孤独には寂しさを表す「Loneliness(ロンリネス)」と、自立して自分と向き合う「Solitude(ソリチュード)」のふたつがあり、両者は違うと書かれていたことが印象的でした。
最近、フレンチのレストランに行ったら、若い女性がひとりでワインを飲みながらゆっくりとコース料理を楽しんでいて、その姿がとても素敵だったんです。これからはひとりで過ごすことがネガティブに捉えられない、それが当たり前の社会になっていくのだろうと感じました。