職場復帰に早いも遅いもなかった

── 初めての赤ちゃんと過ごす時間の流れは特別です。菊地さんは比較的早めの復帰でしたが、内心そのような変化が起きていたのですね。

 

菊地さん:早めに復帰したのは、育児がイヤになったわけでも気持ちの焦りからでもないんです。コロナ禍というのもあり、ずっと家にいて一歩も外に出ない生活が続き、違う空気を吸いたくなったと言いますか。夫は在宅勤務が多かったので、彼に赤ちゃんを見てもらいながら、週1回の打ち合わせや収録など、短めの仕事から徐々に再開しました。結果的に、仕事で気持ちを切り替えられて気分転換にもなり、新鮮な気持ちで家族との時間も向き合うことができました。

 

── 復帰された日のことを覚えていますか?

 

菊地さん:1人目の復帰はスキンケア製品のモデル撮影でしたが、自分のメンテナンスがまったくできていないボロボロの状態だったので、今考えるとやってよかったのだろうかと(笑)。

 

2人目のときは明石家さんまさんの『ホンマでっか!?TV』で、けっこう大変でした(笑)。仕事復帰がいきなり、出演者がしゃべりまくる戦場のような現場。「戻って大丈夫なのか」「本調子じゃないかもしれない」と不安になりました。家族以外の、しかも大勢の方々とおしゃべりするのは久しぶりだったので。

 

── バラエティ番組などで存在感を放つ菊地さんでも、そんなふうに感じることがあったんですね。比較的早めの復帰に、周囲の反応は?

 

菊地さん:さまざまな反応がありました。同じ時期に出産した方が、「菊地亜美ちゃんはもう復帰してるよ」と、家族に比べられてしまうという声があり、プレッシャーを感じたという記事を見かけました。いずれにしても、芸能界云々ではなく、日本では出産後の職場復帰が早いと、「産んだばかりなのに」と言われることが多いようです。私も他の方の復帰を見て、「はやっ!」と感じることがあり、世の中の方がそう感じるのも理解できます。

 

でも、妊娠・出産でどんなことが身体に生じて、どんな心境になるか、こればかりは本人でも、産んでみないとわかりません。体調や家族の事情、価値観は人それぞれ。産前はすぐ復帰するつもりが、産んでみたら幸せすぎて子育てに時間をかけたくなり、1年以上育休をとった人もいます。逆に子どもといると追いつめられる気がして、予定より早く仕事に戻った人も。

 

正直、1人目の復帰時期については「早すぎない?」という声もいただき、私の復帰と比べて悩む人がいたらよくないと思い、2人目のときは自分なりに時期を決めてそっと復帰しようと考えました。

 

菊地亜美
次女出産後、仕事に復帰した時期の菊地さん