「お母さんがいたから、生き延びられた」

愛迷みんみん
1歳4か月。病院にいるのが当たり前の日常になった

── お母さんは、愛迷さんにとってどんな存在でしたか?

 

愛迷さん:優しくて明るく、強い人です。手遅れになる前に、がんだとわかったのも母のおかげ。私は、1歳を過ぎたころから夜になると微熱を出すようになったそうですが、病院では「風邪でしょう」と言われていました。でも、母は何かしらの異変を感じていて、何件も病院をまわり、最終的には救急外来で「検査をしてほしい」と頭を下げてお願いしたそうです。そのときに撮ったレントゲンには、私の胸部に大きな白い影が写っていました。これがきっかけで精密検査に繋がり、がんであることがわかったんです。
 

 

── 母親の勘を信じたおかげで、愛迷さんの命が繋がったのですね。

 

愛迷さん:そうですね。手術で取り出した腫瘍は、大人の拳ほどの大きさ。医師からは「あと1〜2週間発見が遅れていたら助からなかった」と言われたそうです。だから、私が生き延びられたのは母のおかげだと思っています。

 

入院中も、母が泊まりがけで付き添ってくれたから寂しくなかったし、いつも笑顔で話しかけてくれたから、自分が大きな病気をしていると思わなかったんだと思います。

 

── 当時の闘病生活について、お母さんと話すことはありますか?

 

愛迷さん:はい。大人になってから、「入院していたころ、いつも笑顔でいてくれたよね」と母に話したことがありました。そうしたら、母が「あなたが眠った後に、枕に顔を埋めて泣いていたのよ」と聞いて。私の前では、涙を見せず、笑顔を貫いていたことを知りました。

 

今の私は、あのころの母と同じくらいの年齢になりました。そして、私も母になったからこそ、母のすごさを改めて感じています。わが子が抗がん剤で苦しんで、髪が抜けて、ベッドの上から降りられない。そんな様子を想像するだけで、私は涙が出てしまいます。