20代は目指さなくていい場所を目指していた

── メイクや体型など、「こうあるべき」と思っていた境地から、いつ頃から解き放たれたんですか。

 

宮下さん:若いときは仕方がないのかもしれませんが、必要以上に「人からどう見られているか」を気にしていたんだと思います。30代、40代と年齢を重ねることに気持ちが楽になって、50歳になった今はあまり気にならなくなってきました。普段のメイクも薄くなってきましたし、痩せていると心配される年ごろなので、むしろあまり痩せないほうがいいかなと思っています。

 

20代は別に目指さなくてもいい場所を目指していたような気がして。綺麗でいなくちゃいけない、お芝居も上手くなきゃいけないなど、できもしないことを目指していたように思います。それに、「あの人の仕事が羨ましい」「あの顔が羨ましい」と人と比べることも多かった。今は、自分ができることとできないことを知って、ちょっと頑張ったらできることに目標を定めるくらいがちょうどいいと気づきました。

私の人生のピークはまだこれから(笑)

── 40〜50歳は人生折り返し地点だと言われることも多いのですが、年齢についてはどうお考えですか。

 

宮下さん:50歳ってピークを過ぎて、もう下り坂みたいなイメージがあるじゃないですか。私は人生のピークはなるべく後ろ倒しがいいなって思っていて、まだピークは来ていないと思ってるんです(笑)。70代の先輩俳優さんが「まだ成長途中だ」という話をしているのを聞いて、そしたら50歳の私なんてまだまだですよね。

 

── その考え、素敵ですね。年齢を重ねると挑戦したくてもできなくなるという声も聞かれますが、挑戦し続けたいことはありますか。

 

宮下さん:やっぱり生涯、お芝居はしていたいなと思います。なんせまだピークを迎えていないので(笑)、これからの自分にワクワクしています。人生まだまだこれから。好きなことができるように健康でいなきゃと思っています。

 

取材・文:内橋明日香 撮影:矢島泰輔 ヘアメイク:Norikata Noda  写真:宮下今日子