ダメなときはダメと言ってくれる“超古参”の13人
── 23歳で卒業されてからはタレント業に邁進され、今やさまざまなメディアで引っ張りだこの村重さんですが、現在も、昔からのファンを大切にしているそうですね。ご家族や古くからのご友人と同じくらい、つき合いが深いとか。
村重さん:アイドル時代から応援してくれている、“超古参”のファンの方が13人いて。今でも彼らのSNS上の反応は気にかけているし、定期的なチェックを欠かしません。
たとえば、私が何かのメディアで生意気な発言をしたり傲慢な態度を取ったりすると、すかさず「最近しげちゃん、どうしたんだろう、ちょっと変わっちゃったのかな」みたいなことをつぶやいていて。「私、人としてダメな方向にいっちゃってるんじゃ」とハッとさせられるんです。
── 友達でも言いづらいことを言ってくれるんですね。古参とはいえ、そこまで強い結びつきがあるとは意外でした。
村重さん:私、とにかくファンの数が少なくて、そこがアイドルとしていちばん致命的だったんですよ。でも、今は数の問題じゃないと思っています。態度が悪かったら「態度悪いよ」と率直に言ってくれる、家族みたいな濃いつき合いができるファンがついてくれたことには感謝しかなくて。その13人の気持ちが離れてしまうのが、私としてはなによりつらいんです。
だから、「今、自分を見失っているな」とか「もしかして芸能界に染まっちゃっているんじゃないか」などと不安になると、まずはそのファンの方たちのコメントを見にいって、答え合わせをするんです。彼らの感じたことや意見は間違いなく指針になるので。
── 素敵な関係ですね。とはいえ、みなさん一般の方々です。厳しいことを言われたとき、「なんでそんなことを言われなきゃいけないの?」と思うことはなかったのでしょうか。
村重さん:正直、アイドルとして売れなかった10代から20代前半のころはよくそう思っていて、ケンカもしました。でも、私がどんなに嫌な態度を取っても、どんなビジュアルになっても、その人たちはずっと離れずに応援してくれたんですよね。
アイドルのころより売れて、たくさんテレビに出られるようになっても、変わらずイベントに顔を出してくれて。イベントが終わるまで、後ろのほうで親戚みたいに「いやー、しげちゃん大きくなりましたな」って感じで見守ってくれる。本当にありがたいと思ってます。
新しくファンになってくれた方も、今から好きになってくれる方も、みんな大切なんですけど、その13人は、私にとって特別な存在ですね。
取材・文:松崎愛香 写真:村重杏奈