海外でドスベり…窮地を救ったグリの冷静な指摘
── みなさん、それぞれの違いを活かし合っているように感じます。
ゴンさん:そうですね。以前は僕がネタ作りも何もかもひとりで抱え込んでいると感じていましたが、グリの加入をきっかけにチーム制にしてからすごく楽になりました。
一度、海外のステージで大きくドスベりしてしまったことがあって。最初のステージでお客さんがサーっと引いてしまったんです。「どうすればいいんだ?」って、僕とチロはとにかく慌てました。でも妙案は思いつかないし、次までに立て直す時間もない。
そのとき、他のパフォーマーの芸をステージの裾からジーッと観察していたグリが口を開いて。「ビックスモールンの芸は悪くないです。ただひとつだけ、終わり方がおとなしくて、いつ終わったかがお客さんに伝わりにくい。他の芸人たちみたいにもっと派手にわかりやすく終わったほうがいいですよ」って言ったんです。
僕らは半信半疑ながらも、グリの言うとおりに、次のステージの最後の締め方だけ変えることにしました。両手をワーッと広げて派手に終わりのポーズを取ったら、なんと大爆笑が起きたんですよ。あれにはたまげました。

── 終わりのポーズを加えたことで、芸の終わりがわかりやすくなって、お客さんも拍手をしやすくなったんですね。
ゴンさん:そうなんです。グリは地味な作業を嫌がらずやってくれるうえ、マーティングも得意。動画を作るうえでも、すごく役に立ってくれています。
そんなグリに対して、チロは行動力がずば抜けていて。2019年以降にSNSの動画発信を始めたときは、動画をとにかくたくさん作って発信する必要があったのですが、黙々と作業してくれました。すごく上手なわけじゃないんですけど(笑)。ひとつのことを続ける力はすごい。単純に尊敬します。
僕はいまでは、さながらふたりのマネージャー。外部の人たちとやりとりしたり、スタジオの予約をしたり。そんな雑用がメインです(笑)。
── 三者三様、違う個性を活かし合っているビックスモールンですが、ゴンさん自身は何歳までボディーアートを続けたいですか?
ゴンさん:80歳でヨボヨボになってもやりたいですね。若い芸人5、6人に黒子のアシスタントになってもらって、僕たちを動かしてもらいながら「鳩時計」をやりたい。一応、僕はツッコミ担当で芸人デビューしているので、途中で僕が「ちょっとやめなさい!昔はね、自分の力でやってたんですからね!」ってツッコむ(笑)。そんな感じでずっと笑いを取り続けたいです。
取材・文:たかなしまき 写真:ゴン