「きれいな形」が農家を追い詰める?変えたい未来
永島さんは果物の消費量を上げていくにあたり、見た目について寛容な方が増えてほしいと考えているそうです。
「規格に見合わない形のものは箱に入れない業者さんもあるのですが、ORVIIAでは、形が揃っていないから扱わないということはしません。ちょっと面白い形も個性として捉えてもらいたいです。
日本人は、やっぱり見た目に厳しすぎるところがあって。大切な人へのギフトなど、シチュエーションによっては理解できますが、味が同じならば美味しいものを少しでも安く、大ぶりなものでラッキーと、思ってもらえたらいいですね」
新たなチャレンジを始めた永島さん。伝え手として譲れないことがあるといいます。
「人柄や情熱で技術が表現される仕事だと思っていますし、その人だからこそ発される言葉の力があります。まだ食べたことがない方に『これだったら食べてみたい』と感じていただける表現方法はなんだろうと毎日考えていて。職業柄、ここは妥協してはいけないところ。大変ですが面白いです。
実際にその場で見て、香りを確かめて自分でセレクトできるお店を持つというのも大きな目標です。今後も試行錯誤しながらですが、フルーツからもらえる元気をみなさんに届けていけたらと思っています」
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安ければいい、という合理性だけでは守れない「豊かさ」がきっとあります。忙しい毎日、つい後回しにしてしまう自分の心と体を、今日はいちばん旬のフルーツで、そっと労わってあげませんか。
取材・文:内橋明日香 写真:永島優美