「専業主婦歴20年なのに40代後半で起業なんて、世の中なめている」。かつて同僚から言い放たれた、あまりに鋭い拒絶の言葉。西崎彩智さんは、当時は「正論すぎて言い返せなかった」というその悔しさをバネに、起業後は着実に実績を積み上げていきました。「40代でもキャリアチェンジは間に合う」と自らの人生で証明してみせた西崎さんが、今、最も心を痛めているのは、今も昔と変わらないジェンダーバイアスに満ちた社会構造。「女性の敵を女性にしている」元凶の正体に迫ります。

「世の中なめてる」同性の先輩からの猛バッシングを

── 西崎さんは、元夫のリストラをきっかけに、20年間の専業主婦を経て時給800円のパート勤務を始めたそうですね。半年で店長に抜擢されるほど活躍されましたが、その後は正社員ではなく、昔から好きだった「片づけ」の分野での起業を選択されます。

 

西崎彩智
専業主婦20年の壁を見事に乗り越え、今では女性起業家たちの憧れに

西崎さん:48歳で起業したのですが、迷っていた時期がありました。職場でその話をすると、50代前半の女性にピシッと言われたんです。「ずっと専業主婦だったくせに、今は働いているからっていい気にならないほうがいいわよ。40代後半で起業なんて世の中なめてる」と。面と向かって言われて驚いたけれど、当時の私には言い返せない正論でした。

 

でも、そのとき心に誓ったんです。自分が50代になったとき、40代の人に「あなたはもう遅い」なんて絶対言わない。そういう50代になるんだって。自分の人生をかけて証明しようと思ったんです。「事実で勝負するしかない」。自分のスイッチが入った瞬間でした。