それは対話ではなく「業務連絡」家族の甘えが家を荒らす原因に
── 西崎さんの事業のキャッチコピー「片づけられないのはコミュニケーションの欠如」は、そうした経験から?
西崎さん:はい。片づけの講座を開催するなかで、昔の私のように、家族と向き合えていない女性が多いことに気づいたんです。多くの女性が家族のことを「たぶんこうだろう」と、憶測で決めています。ボールペン1本の置き場すら、お母さんの独断。これでは家族は納得できません。そう伝えると、決まって「そんな話、家族としたことありません」と返ってきます。
ただ「私もそうだったな」って。20年間専業主婦をしていたから成立していたのであって、家族の同意があったわけではなかったんですよね。
いま、家の中で「業務連絡」はしても、「対話」をしていないご家庭が多い気がします。「何時に帰る」「ご飯いらない」。それは単なる報告ですよね?家の片づけについても「ここをどうすれば使いやすくなる?」と、深い対話から逃げてしまっている。それは家族への「甘え」であり、「遠慮」ですが、結局コミュニケーションが欠如しているのだと気づきました。
── ご自身もそうだったと?
西崎さん:はい。自分とのコミュニケーションもできていませんでした。「私、本当はどうしたいんだろう」「どうなりたいんだろう」って、自分のことを真剣に考えてこなかったなって思ったんです。毎日、家事や仕事に追われていて。
コロナ禍は特に、家族と向き合わざるを得なくなりましたよね。それまで外に出かけることで逃げていた問題から、逃げられなくなった。でも本来、向き合うべきは家族なんです。