元欅坂46の今泉佑唯さんは、22歳での出産・引退を経て、シングルマザーとして生きる覚悟を決めました。しかし、立ちはだかったのは所得制限の壁と、誰にも頼れない孤独な育児の現実でした。おむつ替えを中断して電話に出るという、綱渡りの在宅ワーク。「育児で痩せました」と明るく振る舞う彼女が一生懸命育児に励むのは、「父親がいないぶん、私がしっかりしなきゃ」という強い責任感からのことでした。ひとりの母親として直面した「自力」の限界と、当時の本音を伺いました。

逃げるための引越し、貯金を切り崩して生活

── 2021年にお子さんを出産し、2022年10月に一度は芸能界の引退を発表されました。去年3月から活動を再開し、現在シングルマザーで子育てをしているそうですね。ひとりで育てる覚悟はどうやってされたのですか。

 

今泉さん:急に決めたわけではなく、1年くらい時間をかけて、本当にひとりで育てられるのかじっくり考えて決めました。子育ての協力を得られるよう両親の近くに引っ越すなど、徐々に準備していった感じです。

 

── シングルマザーになって変わったことはありますか。

 

今泉さん:生活の面で、そこまで大きく変わったことはあまりないです。もともとワンオペが好きなタイプで、家で誰かの存在を気にしながら子育てや家事をするより、自分が好きなようにできる方がよかったので。でも、やっぱり圧倒的に子育ての人手が足りないというのは感じていて、実家に通う頻度はものすごく増えました。

 

今泉佑唯さん
引退する前よりスリムになった印象の今泉佑唯さん

── 芸能界から離れていた間の生活は、どうやりくりしていたのですか。

 

今泉さん:私は貯金をするのが好きで。10代のデビュー時からコツコツ貯めていた貯金を切り崩していました。記者の方から逃れるために引越しをしたので、その費用は思わぬ出費でした。まだ引っ越して3か月だったので違約金もかかってしまって。本当に今までコツコツ貯めてきてよかったと思いました。数年分の貯金があったことでなんとか生活できていました。

 

── 行政のサポートなどは受けられましたか。

 

今泉さん:それが、役所からシングルマザーの手当てを申請してくださいと言われ、児童扶養手当を申請しようとしたのですが、前年の芸能界での収入を基準に見られるため、いただけないことがわかったんです。「頑張って働いてきたのに、なぜ…」と、同じシングルマザーでももらえる人とそうでない人がいる基準には、なんだかモヤモヤしましたね。