「息子のメールを週1回見る」過保護と言われても守りたいもの

── 現在、大島さんは小学4年生の息子さんの母です。ご自身の経験は、子育てにどう影響していますか?

 

大島さん:息子には「何かあったら親に言って」と伝えています。自分は親に言わなかったので矛盾しているかもしれませんが、今はSNSもあるし、何が起きているか知っておきたい。息子とは約束したうえで、「ごめんね、たまに見てるよ」と、週に1回ほど、キッズ携帯のメールをチェックしています。息子も「全然いいよ」と理解してくれているので。

 

──「息子も我慢しているのでは」と、つい敏感になってしまうのでしょうか。

 

大島さん:それはありますね。友達が家に遊びにきたら、「うちの息子、最近どんな感じよ?」って事情聴取みたいに聞いちゃう(笑)。息子の周りの人間関係や環境は知っておきたいです。担任の先生とも普段からコミュニケーションをとるようにしています。

 

── 子どものために些細な変化も見逃したくないという気持ちは親ならば誰でもありますし、大島さんのような経験をされていたらなおさらです。

 

大島さん:大人になっても子どもの傷って残るんですよね。今はもう、誰かが誰かを咎めているのを見るだけで苦しい。人より敏感なのかもしれませんが、同じ苦しみを見るのも聞くのも嫌ですね。全人類いつも笑っていてほしい、そう心から思っています。

 

 

「親を悲しませたくない」と、大島さんが毎日ついた「今日も楽しかった」という優しい嘘。 子どもが発するSOSは、言葉ではなく、大切な人を守るための「沈黙」に隠れていることもあります。 もし、わが子があなたに同じ嘘をついているとしたら。私たちはそのサインをどう受け止め、向き合えるでしょうか。

 

取材・文:松永怜 写真:大島美幸