「いじめなのか遊びなのかわからない」と思いながら、徐々にエスカレートしていった嫌がらせ。森三中・大島美幸さんは、今でこそひとり息子の母として穏やかに暮らしていますが、その心の奥底には、今も消えない「砂場の記憶」が刻まれています。
「泣くと面白いから」服を脱がされ、裸で砂場に埋められた小4の夏

── 2002年に放送作家だった鈴木おさむさんと結婚。現在は10歳になる息子さんと3人で穏やかに暮らしているそうですが、大島さんが子ども時代に受けた壮絶な体験が子育てにも影響しているそうですね。当時は「遊びといじめの境界線」が今ほどはっきりしていない時代でした。
大島さん:幼稚園のころはそうでしたね。私は引っ込み思案な子どもでした。女の子のボスにジャングルジムに登らされて、みんなから一斉にボールを当てられたことがあって。小さいボールだから痛くはないけど、決していい気分ではない。「これが遊びなの?」と違和感がありました。
── 小学生になると、その「違和感」が明確な形になったと。
大島さん:今度は別のボスの女の子がいて、「お菓子を買ってきて」とパシリにされたり、3、4人で自転車で移動するときに私を先頭にさせて、目的地に着いたら私ひとりだったり。4年生のときがいちばんハードでした。砂場で女の子たちが勢いよく穴を掘っていて、呼ばれたと思ったら「よし、オッケー!」の掛け声で服を脱がされてそのまま砂に埋められたんです。
あまりの恐怖に「なんでそんなことして笑ってるの?」と泣き叫ぶと、「みい(みゆき)が泣くと面白いからだよ」と言われました。トイレに押し込まれて上から水をかけられたり、毎日、何かしらのいじめを受けていました。
── それはあまりに凄絶です。先生やご家族には相談できなかったのでしょうか?
大島さん:先生の前ではみんな「ふざけてるだけ」と装うし、ボスはかわいくて先生の評判もよかったから、言っても無駄だと思っていました。親には絶対に心配をかけたくなかったので、いっさい話さなかったです。自分にも嘘をついて、毎日「今日も楽しかった」と言って家に帰っていました。あんなひどいことをされていると親が知ったら、気が気じゃないだろうから。察してもらわなくて、それでよかったです。