「感性のズレが受け入れられず、連絡を取らなくなったこともある」。 そう苦笑しながら自身の“こじらせ”を明かすのは、ティモンディの前田裕太さん。かつては相手の喜びを自分の「目的」にし、無意識に自分を犠牲にしていたことも。そんな彼が、33歳になった今、恋愛や結婚よりも先に「まずは自分を幸せにしたい」と語る真意とは。他者との境界線に悩み、完璧な理解を求めてしまうすべての人へ、前田さんの真っ直ぐな本音をお届けします。

恋愛にも目的を求めてしまって

── 以前取材させていただいた際には、中学時代から彼女がいたとモテっぷりを披露されていました(笑)。大学時代には、初めて前田さんご自身から告白されたそうですね。その後、ご自分から告白したご経験は?

 

前田さん:いいえ、全然。僕は自分を開示することが苦手なんです。心を許せると思う相手にすら、自分の感情を素直に伝えることは、よほどのことがないとできなくて。学生時代も、相手の方がもうほとんど「好きです」って言ってくれる状態にまでもっていってくれて、あとはちょんって指先で背中を押せば崖に落ちる状態にまで追い込まれて、やっと自分から告白できたんですよ。今後も、積極的に気持ちを伝えてくれるような方とじゃないと、おつき合いに至るのは難しいかも…。

 

── なんと!そうだったんですね。

 

前田さん:僕は今まで、大きな目的を達成することでしか、行為そのものを楽しめないタイプだったんですよね。高校時代に野球を頑張ったのも甲子園に行くためだったし、大学や大学院で法律の勉強を頑張ったのも弁護士になるための手段のひとつで。芸人になってからも、仕事でどれだけお金を稼げるかが、周囲の人たちから認められる基準なんだと考えていたところがありました。

 

ティモンディ前田裕太
塾の講師として勉強を教えていたことも。中央で教壇に立っているのが前田さん

そういう僕だから、恋愛にも目的を求めてしまうところがあって。たとえば、大学時代につき合っていた彼女にはネイルをよく塗ってあげていたんです。もちろん、喜んでくれるまでの過程も楽しかったけれど、それは彼女に喜んでほしいという目的があったから。そうやって今までずっと、自分自身で埋められない自分の幸せを、目的の達成とか他人に喜んでもらうことで埋めようとしていた気がします。