私のエピソードがテレビで放送されると

徳丸奈瑠美
大学の卒業式にて友達と記念撮影

── ダイエットを成し遂げた後、ついに推しと間近で会える機会が巡ってきたそうですね。

 

徳丸さん:はい。推しの個別のイベントで直接お会いできました。せっかく会えるのだから「恩返しがしたい」と思っていたんです。彼が長年、口にしていた「人の人生を変えられる仕事がしたかった」という言葉がずっと心に残っていました。だからこそ、今度は私がその言葉を返したくて。「あなたのファンになって40キロ痩せました。あなたのおかげで人生が変わりました。私の人生を変えてくれてありがとう」と、精一杯の気持ちを届けました。

 

── その言葉を聞いて、佐藤さんはどんな反応をされたのでしょう?

 

徳丸さん:一瞬呆然としていましたね。「マジで?すげぇ…」って言葉を失うほど驚いてくれて。自分でも「私、頑張ったな」とは思っていたけど、いちばん褒めてほしかった相手から認めてもらえたことで、ようやく心から自分を肯定できたような気がしました。「これからも推していいんだ!」ってお墨つきをもらったような、幸せな瞬間でした。

 

── 念願だった推しへの感謝を伝えることができたのですね。その後、さらに印象的な出来事があったとお聞きしました。

 

徳丸さん:『ザ!世界仰天ニュース』というテレビ番組で、推しのおかげで40キロ減量して、人生が変わったという私のエピソードが紹介されたんです。その際、流司さんが番組を観てくれたらしく、「生きててよかったと思いました」とSNSでコメントを出してくれました。

 

こんな私の報告が、わずかでも彼の前を向く力になっていたのなら、これ以上の幸せはありません。「ファンであっても、推しに何かを与えられることがあるんだ」と、心が温かくなりました。

 

── 41キロという減量に成功しましたが、その後リバウンドなどはありませんでしたか。

 

徳丸さん:食べることが好きなので体重が増えることはありますが、戻す方法を身につけたので怖くはありません。「戻ってしまってダメな私」と自己嫌悪に陥る暇があったら、今までやってきたことをまた頑張ればいい。そんなふうに前向きに考えられるようになったのは、大きな変化かもしれません。

 

── 体型以上に、内面にも大きな変化があったのですね。

 

徳丸さん:いちばんの収穫は、見た目が変わったこと以上に「自分は目標を達成できる人間なんだ」と胸を張れるようになったことです。誰かと比べて卑下することもなくなり、「私は私」と自分を好きになれた。この自己肯定感こそが、ダイエットを通じて得た私の宝物だと思っています。

 

取材・文:西尾英子 写真:徳丸奈瑠美