33歳のときに10万人に1人の病気と言われる先天性疾患の難病「脳動静脈奇形」を患い、現在は「難病インフルエンサー」として活動を行っている俳優の間瀬翔太さん。病気の発覚は「頭痛」でした。

 

※本記事は「自殺」に関する描写が出てきます。体調によっては、ご自身の心身に影響を与える可能性がありますので、閲覧する際はご注意ください。

頭への強い衝撃に突如襲われ「言葉が出てこない」

間瀬翔太
バンド活動をしていた当時の間瀬さん

── 間瀬さんは2019年に脳動静脈奇形という病で開頭手術を受け、現在も後遺症との闘いを続けていらっしゃいます。なかなか聞きなれない病ですが、発症したときの様子を教えてください。

 

間瀬さん:僕が33歳のときなのですが、当時、中学からの同級生とバンドを組んでいて、新曲を出そうとスタジオでレコーディングをしていました。歌唱中、サビにさしかかったあたりで突然、頭に強い衝撃が走りました。自分が倒れて壁に頭を強打したような衝撃でした。人生で感じたことがない痛みを感じたのと同時に目の前が真っ白になりました。

 

ただ、実はこれまでも高音を出すと目の前が真っ白になることがあって、それが普通だと思っていたんです。口から歌詞も出たので、今回も一時的なものかと思い、そのまま歌い続けました。

 

でも、最後まで歌うころにはすごい量の汗をかいていて。もう一度歌い直して「ここをこうしたい」と修正点を伝えたいんだけど、言葉が出てこないんです。目の前にいる同級生の名前すら出てこないから「おまえさ…」って話しかけたのですが、うまく伝えられず、違和感がありました。

 

本当はレコーディング後に一緒に飲み会に行く予定だったんですけど、具合が悪いと感じていたので、病院に行ってから向かおうと思いました。心配をかけないように「ちょっと忘れ物をしたから駅のほうに行く」と友達に嘘をついて外に出て、当時のマネージャーに電話したんです。「頭が尋常じゃないくらい痛いから、病院に行きたい」と伝えました。そのときに「今どこですか?」と聞かれたんですけど、いま自分がいる場所の「新宿」って言葉が出てこない。その後、なんとか合流できたのですが、マネージャーが「たしかに顔色が悪い」と。「徒歩数分の場所に病院を見つけたからすぐに行こう!」と連れていってくれました。

 

── 病院ではどのような診断だったのでしょうか。

 

間瀬さん:病院では風邪と言われました。ただ、その後も頭痛は治らなかったので、後日、大きな病院を受診することに。ところが、そこでも「原因はわからないけど、風邪が原因の可能性が高い」と言われてしまって。

 

実は頭痛は1か月前から続いていました。しかも今回は明らかに違和感があったので、これまでの経緯を医師に伝えつつ、「自費でいいから頭のCTを撮ってほしい」とお願いして撮影することに。そしたら直後に先生が慌ててやって来て、「間瀬さん、今すぐ入院です。とにかくすぐにご家族に連絡してください」と。僕もマネージャーもパニック状態になりましたね。その日のうちにICU(集中治療室)へ連れていかれました。

 

── 当初は風邪と言われていたからこそ、そんな大ごとではないかもというお気持ちもあったかと思います。ご自身で検査を強く申し出たことで命拾いしましたね。

 

間瀬さん:本当に、あのまま風邪で終わらせていなくてよかったです。CTのあと、脳出血を起こしていると言われて怖くなって、「僕は死にますか?」とすぐに聞きました。顔面蒼白になっているのを自覚しましたね。先生は「まずはあなたの脳の血管が奇形かもしれないから調べましょう」と言って、精密検査を受けることになりました。それで、脚のつけ根の動脈からカテーテルを入れて、造影剤を使って脳の血管を調べたところ、脳動静脈奇形が判明したんです。

 

先生が「うちの病院はこの病気に強くないから、脳外科で有名な先生がいて症例数のある病院へ転院しましょう」と。転院先で手術することがすぐに決まりました。