いつか子どももほしいけれど

── それだけのことができれば、これから何でもできそうです(笑)。卒業が約半年後に迫っていますが、今後の生活拠点は日本になるのでしょうか。2024年3月には中国とのミックスルーツをもつ俳優の小野翔平さんとご結婚されましたが、夫婦の暮らしにも変化が生まれそうですか?

 

池谷さん:夫も日本と中国それぞれで仕事があり、行き来しながら生活しているので、今後もおそらく二拠点のままだと思います。

 

── そうなんですね。いずれは子どももほしいとのことですが、子育ても「二拠点」で考えていますか?

 

池谷さん:うーん…。私も夫も日本国籍なので、子どもも日本人になるわけじゃないですか。そうなると、基本的には日本で生活することになるので、日本のルールとかをちゃんと知っている必要があると思います。なので、おそらく日本の普通の学校に通わせるつもりです。

 

現時点ではインターナショナルスクールに入れたいとか、小さいころから中国語が話せるように家でバイリンガル教育をしたいという希望はないんです。でも、「言語」って、子どもにとっては自分のやりたいことを叶える道具のひとつにはなるかなとは思うので、いつか興味を持つことがあれば、存分に勉強させてあげたいですね。

 

池谷実悠
将来は日中でバイリンガル司会として活動したいそう

── 池谷さんの留学の経験が役に立つかもしれませんね。日中通訳の専攻とのことですが、卒業後は通訳として働くのでしょうか?

 

池谷さん:いや、目指しているのは、いわゆる「通訳」ではなくて。日本語と中国語の両方で司会ができるようになりたいんです。今は状況的に難しいかもしれませんが、日本の有名人が中国でイベントをしたり、日本に中国の有名人が来るときに、司会をしつつ現地のファンのために通訳ができればいいなと思っています。現時点では、中国語での司会ならできますが、通訳はまだ勉強中です。

 

── 日本語と中国語が話せるだけでは「通訳」は難しいと。

 

池谷さん:そうですね。司会は、自分の頭で考えたものをそのまま話せばいいのですが、通訳は、中国語の文法で聞いたものを頭の中で1回再構築して、日本語の文法で作り直してから言葉として出さなければならないわけじゃないですか。工程が1つ増えるので、1段階難しくなるんです。それに、スピードも大事なので、正しく意図を伝えるようになるには、相当な時間と労力をかけて経験を積んで、そのうえで実力がないとできないと思いますね。

 

── 実践が重要なのですね。

 

池谷さん:はい。去年の夏休みに、高校時代の友だちが中国に遊びに来てくれて。行く場所を決めて案内しながら、簡単な通訳をしたんですね。そのとき、友だちと楽しく旅行をするくらいならば、問題なく通訳できるということはわかりました。ただ、仕事としてお金をいただくレベルではないと改めて実感したので、もっと経験を重ねて自信をつけて、将来的にはお金をもらえるようになりたいですね。

 

── ちなみに、テレビ局に入り直したり、芸能事務所に入るご予定は…?

 

池谷さん:いや、現時点では考えていません。あくまでも、個人でできるところまでチャレンジしていければという感じです。そのほうが、生活とのバランスも取りやすいですし、融通がきくじゃないですか。今後、子どもをもつことや二拠点で生活することを考えたときに、柔軟にできるのかなと。今は自分のペースでいろいろなことに挑戦しながら、日中でのバイリンガル司会という夢を叶えていきたいです!

 

取材・文/髙木章圭 写真提供/池谷実悠