「変なことをいっぱいしよう!」を目標に

── これまで、就職や結婚、離婚など紆余曲折を経て、現在は充実した毎日を送っていらっしゃいます。「こんなふうになりたい」と将来を思い描きながら行動していたのでしょうか。 

 

竹中さん:長い目でみていろいろな決断をしているわけではなく、その時々で考えて決めている感じです。結婚も離婚も経験して、「他人が思う幸せが私の幸せではない」と悟ったんです。若いころは、結婚をしたら幸せにしてもらえるって思っていたし、だからこそ何歳までに結婚しないとっていう焦りもありました。でも今はひとりでも幸せになれることがわかったので。人の意見にも耳を傾けつつ、じっくりライフプランを練っていきたいです。

 

── 竹中さんのように、自分のやりたいことや夢中になれることを見つけるにはどうすればよいでしょう。

 

竹中さん:私自身、理想の自分に近づきたいのに、周りが気になって思うように行動できないことがしょっちゅうありました。でも、さまざまな経験をして、最近やっと自分の言葉で話せるようになった気がします。ようやく人生のスタート地点に立った感じかな。遅いですよね(笑)。でも年を重ねるって、そういうものなのかなって思っています。

 

実は今年は「変なことをいっぱいしよう」って目標を立てていたんですよ。「新しいことに挑戦しよう」とかにしちゃうと、大変じゃないですか(笑)。でも「変なことをする」は純粋に楽しかったです。たとえば、那覇市の県立博物館・美術館でアート展を会社の企画で開催したりして。「これまでの自分だったらやらないことを、思いっきりやろう」っていう1年にしたんです。そうしたらすごく充実した1年を過ごせた気がします。だから、あまり構えずにやるのがいいんじゃないかなって思います。 

 

── 今は独身ですが、休みの日はどのように過ごされていますか。

 

竹中さん:休日もかなり仕事脳ですね。もうプライベートと仕事の境目がなくなっていて。ワークライフバランスが取れていると言えないので、このご時世よくないって言われてしまいそうなのですが、休みの日もどこかに出かけたら録音したくなっちゃうんです(笑)。自分の声で取材をして伝えたい。リスナーさんのためにおもしろいことを取材できないかなって常に考えてしまうんです。出かけることがイコール取材みたいな感じで、ロケハンみたいになっちゃって。今後はバランスを見ながら、変えていきたいって思ってはいるのですが。

 

── たしかにワークライフバランスは大事ですが、そこまで仕事を好きになれるのも羨ましいです。「人は人、自分は自分」を体現されていて。

 

竹中さん:自分が周りからどう見られているかっていうのを気にしない人生がいいなと思っていて。きっと、若いころの私は周りをすごく気にしていたからこそ、今そう感じるのかなと思います。

 

私は一生、表現者でありたいなと思っていて。今回のグラビアも表現する場だったので、自分にとってもやりがいがありました。とにかく仕事が大好きなので、できる限り続けていきたいですね。基本的に声を使って表現をする仕事がいちばん多いですが、心と技術と知識と身体の4つをベストの状態でキープしないといけないので、それができるように頑張っていきたいです。

 

取材・文/池守りぜね 写真提供/竹中知華