ひとりで抱え込まないことが大切

── 退院後もつらい時期が続いたと思います。大変な時期をどう乗り越えましたか?
JOYさん:仕事が減って、ようやく復帰したのに万全な体制で挑めない…。当時はそのもどかしさが強かったですね。僕は自分で抱え込んでしまうタイプなので、つらくても誰にも相談できずに「耐えるしかない」「頑張るしかない」と言い聞かせていました。乗り越えたというより、鬱々とした気持ちを抱えて、時間とともに自分を納得させていったという感じです。
── ひとりで抱え込まれていたんですね。
JOYさん:当時を振り返ると、もっとまわりに自分の状況を説明すればよかったと思っています。「僕は今、こういうことで苦しくて困っている」とSOSを出すべきだった。抱え込まないことが大事だと思っています。僕自身、結核に感染するまでは全然知らない病気でした。だから、周りの人も「結核と診断された」と聞いてもどうしていいのかわからないと思うんです。
── たしかにそうですね。
JOYさん:だからこそ、「こんな症状が出て困っている」「薬の副作用で熱が出ている」とか、ちゃんと説明するべきだったなと。抱え込むことで自分だけではなく、まわりにも無駄な心配をさせてしまいました。退院後も大変な日が続いたので、身近な人にこそきちんと理解してもらうことが大切だったなと思いますね。
結核の可能性を頭にいれておくだけでも
── 結核になって気づいたことがあれば、教えてください。
JOYさん:結核は現代にもある病気で、年齢性別関係なく感染します。実際に僕も25歳のときに診断されました。免疫力が落ちていると感染しやすいので気をつけてほしいですね。
現在は、結核の啓発活動に関わらせてもらっていて、お医者さんと話す機会もあります。そのなかで、「お医者さんでも、結核は昔の病気というイメージを持っている方が少なくない」と聞きました。そのため「その症状は結核かも」と検査をするまでに少し時間がかかるケースもあるようです。薬を飲んでも咳が止まらない、長期間苦しいなどの症状が続いたら、「結核という可能性はないですか?」と自分からお医者さんに聞くのもひとつの方法だと思います。結核という可能性もあると意識しておくだけでも、意味はあるのかなと。
あとは、食事、運動、睡眠を大事に。自分の体のことを自分できちんと守ってあげてほしいと思います。
取材・文/大夏えい 写真提供/JOY