NICUに6年間勤めたのち、現在はベビーマッサージ講師として活動している蛯原英里さん。これまでの人生の「点と点が繋がった」というその訳とは──。

双子の姉を影で支え

── 看護師としてNICU(新生児集中治療室)勤務されたあと、仕事から離れていた時期があったとうかがいました。

 

蛯原さん:看護専門学校を卒業してから看護師としてNICUで6年間働きました。大変な仕事でもあったので、人生の休暇ではないですが、いったん仕事から離れてみようと思い、1年ほど専業主婦だったときがありました。

 

蛯原英里さん
オンラインでベビーマッサージのレッスンをする蛯原英里さん

ちょうどそのころ、姉でモデルの友里がかなり忙しい時期だったので、友里の生活のサポートをしていました。朝早い撮影は4時から始まることもあったので、送り迎えなどもしていました。

 

── 姉の友里さんが着た服はすぐ完売したり、ファッションをマネする女性が増えたりと影響力が大きかったと思います。その活躍ぶりをどうご覧になっていましたか。

 

蛯原さん:「友里だったらやるだろう」という思いと誇らしさと、友里だからこそできたことだと思っていました。ふたりで表参道や渋谷に行って、友里の大きい広告がビルに貼られているのを見に行きましたし、友里の顔がラッピングされた飛行機の機体も見に行きました。

 

── 英里さんもモデルとして友里さんと一緒に誌面に登場することがありましたが、羨ましさのような気持ちはまったくないものですか。

 

蛯原さん:よく聞かれるのですが、まったくそういう気持ちはないですね。小さいころからお互いの性格も違っていましたし、友里は私から見ても本当にストイックなんです。影で人一倍、努力をしていることを知っているので、それが結果として現れているのを見て、心から応援したい気持ちでいっぱいでした。

 

── 撮影現場に双子の妹が登場したときはみなさんきっと驚かれたでしょうね。

 

蛯原さん:同じ顔がふたりいて、私たちが双子だとわかると「びっくりした!」と言われることが多かったです。だんだんスタッフさんたちとも顔馴染みになってきて、アパレルブランドのPRをやってみないかとお誘いを受けました。今までしてきた医療の仕事とはまったくの異業種ではあったのですが、人生1度きりだしやってみようと思って引き受けさせていただきました。