バブル時代の生き証人の夫は「歴史の語り部」
そうだ、夫はバブル時代の生き証人なのだ。私でさえ立ち聞きだけでこんなにワクワクするのだから、歴史が大好きなまめにとっては、語り部から生きた言葉でがっつり歴史を習うような贅沢な時間だろう。「それでそれで?」なんて言いながら目を輝かせて楽しそう。わが子にあんな顔をさせられるなんて、うらやましいなぁ。


なにかと大変なことも多い歳の差夫婦ではありますが、それぞれ違った経験値を活かして多くのことをわが子に伝えられるといういい面だって確かにあるんだ。そう、ほっこりしていたときでした。
夫が「これがパパとママの時代なんだよ」と締めた。

いや、違うし。昭和40年生まれと59年生まれを「同時代」で括んなし。バブルの恩恵なんて私受けてないし。

たまらず柱の影から躍り出て訂正をぶちかますわたくし。父子水入らずの晩酌タイムを邪魔したうえに、そこから私も参戦して話しこむはめになり、睡眠時間が大幅に削られることとなってしまいましたが、それもまた…思い出です。
PROFILE 横峰沙弥香さん
よこみね・さやか。イラストレーター。長崎県出身、1984年生まれ。2015年、第一子誕生を機に、長男「まめ(愛称)」との日常を絵日記にしてインスタグラムに投稿を開始する。2017年に長女「ゆめこ(愛称)」が誕生。著書に『まめ日記』(かんき出版)、『まめ日和』(光文社)、『ちんちんぼうずのだいぼうけん』(KADOKAWA)、電子書籍『へたのよこずき1・2』(主婦と生活社) などがある。