19歳年上の夫とふたりの子どもたちと暮らすイラストレーター・横峰沙弥香さん。最近、小学生の子どもたちの疑問や悩みに答える夫の発言に、数々の名言が散りばめられていることに気づいたそう。昭和40年生まれの夫はまさに「バブル時代の生き証人」。そんな夫が息子に語る昔話はおもしろくもあり、聞き捨てならない点もあるようで──。
父から繰り出される「若い人に嫌われる行動」に息子は
ここのところ、運動と美容にかまけて異常なほど早寝になったわたくし。小5の息子より早く寝ます。湯水のようにお金が使える人は別として、お手ごろな美容液すらチマチマと使っているような庶民はとにかく早く寝るほかないからです。
そんなこんなでトイレに起きるとまだ夜の10時台だったりして、晩酌をしながら話し込む父子と遭遇することがある。休前日などはふたりで夜更かししておしゃべりをするのが定番になっているのだそう。「ママもう寝るからね!」という定番の宣言(本日のお母さん業は終了します)をしても寂しがらなくなったのはこういうことだったのかと、わが子の成長を感じてしんみりします。

ふたりとも私の存在には気づいていない様子。悪趣味かもしれませんがこっそりと耳をそばだててみますと、どうやらレモン酎ハイで気分よく酔った夫が息子のまめ(愛称)に「俺たちの時代はこうだった話」を聞かせている模様。


あっ!それ酒場で若い人に嫌われるやつだ!
しかし場は思いのほか盛り上がっている。よくよく聞くと「携帯電話がなかったあのころは待ち合わせひとつでドラマが生まれたものだ」だの、「夜な夜な『ディスコ』に連れ回されては景気よく遊んでいたけど、あのお金はどこから出ていたんだろう」だの、私だって文献でしかお見かけしたことのないような話のオンパレード。正直おもしろいし、興味深い。