お礼にふたりで食事に出かけたら「え?」
── その後、おつき合いすることになったのはどのようなきっかけからですか。
中村さん:何度か遠征や合宿にいったとき、ほかのマネージャーが出払っていて私がひとりでマネージャー部屋にいたときに主人がバンドエイドを取りに部屋にきて、ふたりで話したことがありました。試合では大学のジャージを着用しなければいけないルールだったんですが、入ったころにはマネージャー用のジャージが間に合わず、私はほかに借りられる人もいなかったので、話をしたことがある主人に頼んだり。テーピングの練習をしたときも知り合いがいなかったのでつき合ってもらったり── 。
そんなことが重なったので、そのお礼にごちそうすることになって、ふたりで食事に行ったんです。そのとき、私はまったくつき合っているという認識ではなかったんですが、後日、改めて食事をしたときに「俺、クラスの女の子に彼女ができたよって言っちゃったよ」って主人が言うんです。こちらはその認識じゃなかったので「えっ、彼女って誰ですか?」となりますよね(笑)。
結局その後、正式につき合うことになりました。ただ、周囲のチームメイトは私たちがつき合っているなんて、誰も気づかなかったと思います。
── 大学のチームメイトにはおつき合いしていることを秘密にしていたのですか。
中村さん:信頼できる2、3人だけに伝えていて、それ以外には伝えませんでした。部内で先におつき合いしている選手とマネージャーがいたんですが、周りから冷やかされて面倒そうだったので、いっさい言わないでおこうと主人と話をしたんです。だからグラウンドではキャプテンとマネージャーとして必要最低限の会話をする以外はまったく話をしなかったですね。
── ご主人は以前「つき合って早々に結婚すると思った」とお話しされていました。中村さんはいつごろから意識されていましたか。
中村さん:つき合って2か月ぐらいのときに、「結婚したい」というようなことを主人から言われたんです。そのころは就職が決まっていなかったですし、つき合ってすぐだったので、最初のころはしばらくはそこに触れずにそっとしておこうと放置していたんです。でも、その後もことあるごとに結婚の話をされていたので、いつの間にか私も意識するようになって。気づいたら主人と一緒に生きていくことが規定路線になっていました。