同じような病気で悩む人が助けを求める場をつくりたい

あやか
その日の服装に合わせて眼帯を選ぶそう

── 今後なにかやってみたいことはありますか?

 

あやかさん:実はメディアに出る機会が増えて病気について発信したことで、同じような病気の人と連絡を取ったり、会ったりする機会が最近は多くなったんです。私の病気は珍しいので、普通に生活しているだけではなかなか同じような病気の人と会う機会がこれまではありませんでした。だからすごくうれしくて。

 

私の病気と近い症状の方がSNSに連絡をくれたので実際に会ったのですが、すごくはげみになりました。話したことはたわいもないことばかりなのですが、情報交換や当事者にしかわからないことを共有できて。これを機に同じような病気で悩む人たちとつながれるようなことができないかと思っています。

 

── コミュニティ的なものでしょうか?

 

あやかさん:困ったときに気軽に助けを求められるような場所にしたいなと。実際にSNSに連絡をくれたけれど会うのはちょっと…という方もいたので、会わなくても悩みを話せるオンライン上の場所でもいいと思っています。同じ顔面形成不全症でも治療の方法は実はそれぞれで、選択肢はたくさんある。日本だけでなく世界とつながって、そういう情報交換をしたり、知識を広げたりできたらいいなと思います。あとはおしゃれ眼帯を広げる活動もしたいです。

 

── 具体的にはどんな活動ですか?

 

あやかさん:今は自分で使う眼帯しか作っていないので、いつかはブランドにして、商品化したいですね。私自身、眼帯をしているとおしゃれができないという気持ちがありました。でも眼帯していてもおしゃれはできることに気づき、「眼帯してても、女子するぞ」っていう気持ちで生きてきました。同じ境遇の人におしゃれを楽しんでもらいたいのはもちろんですが、たとえばものもらいになるなど眼帯が必要なときに、もっとたくさんの人に気軽に使ってもらっておしゃれを楽しんでもらいたいなと。おしゃれマスク感覚で使ってもらえるように、いつか大好きなファッションの世界で「おしゃれ眼帯の第一人者」になりたいですね。

取材・文/酒井明子 写真提供/あやか