突然の再婚も「私の気持ちを守ってくれた」

── すごく愛されてますね。しかし、今でこそ年齢差がある夫婦の話題が増えてきましたが、当時は24歳年下の男性と再婚することについて、周りの方の反応はいかがでしたか?
藤さん:かなり驚かれましたよ。「いやいや、ちょっと待ってくださいよ」と。周りのスタッフには緊張感が走っていたし、30年以上シングルで生きてきて、まさかいきなり再婚するなんて思ってなかったみたいですね。
── たしかに驚く人は多そうです。たとえば親友の坂本冬美さんはいかがでしたか?
藤さん:冬美さんは周りの関係者から様子をうかがうように言われたかもしれないけど、私に「どうなの?」って気持ちを聞いてくれました。私は彼のことを真剣に思っているし、結婚する気持ちは変わらないと話すと、「わかった。私は、あや子さんが出した答えに賛同するよ。誰がなんと言おうと、あや子さんの気持ちを尊重します」と言ってくれて。冬美さんは私の気持ちを守ってくれましたね。
── 冬美さんにはもともと相談されていたんですか?
藤さん:彼女もびっくりしちゃうだろうと思って、詳しくは話してなかったんです。でも、結婚が決まる前に冬美さんの劇場公演があって、彼を連れて行ったことがありました。冬美さんが私と彼の2ショットを見て、私にコソッと「お似合いだと思う」って言ったんですよ。「ええぇ…!」って照れ笑いしながら、うれしかったのは覚えていますね。
── ちゃんと見てくださっていて。旦那さんのご家族の反応はいかがでしたか?
藤さん:夫のお父さんはすでに亡くなられていて、お母さんとお姉さんがいるんですけど。彼は、もともと年末年始には家族旅行をしていたので、旅先でお母さんに結婚の話をしようとしたらしいんですね。お母さんに私の名前を言う前に、「あや子さんでしょ」って言われたっていうんです。
彼と交際する前に、彼とお母さんを舞台に招待してご挨拶したことがあったし、クリスマスにプロポーズをされた後、彼の実家に北海道からカニを取り寄せて送ったんです。お母さんは、カニを贈るのはなかなかないと思ったらしく、「カニでわかった」と言っていたみたいですね。
結婚に関してはご家族は全然反対することなく、おめでとうって祝福してくれましたが、お母さんはすごいと思います。きっとお孫さんが欲しいと思うのですが、私は孫を産める年齢じゃない。それでも「おめでとう」って言ってくれて、お母さんは私たちのことをすごく理解してくれました。
── 藤さんは初婚で娘さんを出産し、シングルマザーとして女手一つで育ててきた娘さんがいらっしゃいます。さらに娘さんが結婚されて、藤さんにとってのお孫さんもいらっしゃいますが、それぞれ反応はいかがでしたか?
藤さん:ふたりもびっくりしていたし、とくに娘は驚いたと思います。私は娘が小さいときから女手ひとつで育ててきたので、「ママの幸せを望んでいる」と娘は言ってくれましたが、私の再婚は想像していなかったでしょうし、ショックはショックだったと思いますね。
今は娘が、私がこの歳で子どもみたいなところがあるのもわかっているので、夫に会うと「すみません。母のお世話大丈夫ですか?」って謝りながら気にかけてくれます。
── お孫さんとは、ホテルやカフェでアフタヌーンティーを楽しむ「ヌン活」をされているそうですね。
藤さん:先日は夫も一緒に連れて行って3人で行きましたが、夫と孫はすごく仲がいいんですよ。私より年齢が近いし、話も合うみたいですね。ただ「もうケーキとか甘いのはムリ…。次回、僕はキャンセルで女子だけで行ってくれ」って言ってましたけど。