テレビで見かけたタレントにゾッコン。ふつうはそこから結婚まではつながらないものです。でも、沖縄のお笑いタレント・大屋あゆみさん(41)にひと目ぼれした彼は、テレビ番組で大屋さんの彼氏募集の企画に応募。そして、思いがけない出会いから結婚へと向かう、ミラクルな話を聞きました。(全3回中の1回)

出会いはテレビ番組の「彼氏募集」企画だった

── 沖縄でお笑いタレントとして活動している大屋さん。2024年9月に結婚されましたが、きっかけはあるテレビ番組内の「大屋さんの彼氏募集中」という企画に、現在の夫が応募してきたことだったそうですね。当時の様子を教えてください。

 

大屋さん:2020年4月、ホテルに勤めていた夫が私の出演するテレビ番組をたまたま観たそうです。そのときに「この子いいな」とひと目ぼれしてくれたらしくて。その半年後くらいに、別のテレビ番組で「大屋さんの彼氏募集」という企画が始まりました。そのことを知った夫は「これはチャンスだ」と思い、応募してくれたんです。

 

「彼氏募集」の企画は、私と番組ディレクターさんとのちょっとした雑談から始まりました。私は結婚願望がもともと強く、何年も婚活をしていて。SNSでも自分の婚活事情や婚活失敗談を発信していました。 ディレクターさんがSNSを見てくれていて、「大屋は婚活してるらしいけど、最近どうなの?」と聞いてきたんです。「全然うまくいかないんですよー」と答えたところ「だったら、番組内で彼氏募集しよう!」という話になりました。

 

大屋あゆみ
両親はろう者のため、家庭内では手話で会話していた(右が大屋さん)

── 応募してきた夫について、最初はどんなふうに感じましたか?

 

大屋さん:彼が送ってきたプロフィールは経歴などがていねいに書かれていて、冷やかしでないことが伝わりました。ディレクターさんからも「この人よさそうじゃない?」と勧められ、私もいいなと思っていたんです。ただ、当時はコロナ禍の真っただ中。テレビ局としては、一般の人を出演させて芸人と接触させてはいけない方針でした。夫もホテル勤務で接客業だったため、プライベートで人となるべく会ってはいけなかったそうです。

 

そんな状況のため、残念ながら、企画自体がなくなってしまったんです。私はその時点で「この人とは縁がなかったんだな…。この企画で誰かと出会うのはムリそう」と、残念に思っていました。でも、彼はあきらめきれなかったらしくて。翌年の1月末ごろに私のSNSにメッセージを送ってくれたんです。