恋愛感情はなかったはずが、一気に結婚願望へ。芸人・りっぺさん(39)は、交際0日で相方にプロポーズ。しかし直後に不安に襲われます。父親が複数の女性と同棲を繰り返し、母親は計6人。しかも極貧生活だったため、「ふつう」の価値を知らないという悩みが。はたして幸福をつかめたのか?

彼氏より大事!「相方の大切さに気づいた日」

── りっぺさんは2014年、お笑いコンビ「トロピカルマーチ」を結成。相方のえとちゃんとはご夫婦でもあります。おふたりが結婚したのは2017年、りっぺさんが交際0日でプロポーズしたのがきっかけだったそうですね。コンビの相方であるえとちゃんと結婚したいと思ったきっかけはなんだったのでしょうか? 

 

りっぺさん:もともと私とえとちゃんは、大阪で活動していました。芸人として先輩だったえとちゃんに「一緒に漫才をしよう」と誘ってもらい、コンビを組むことになりました。当時は、あくまで「お笑いの相方」という感覚でした。恋愛感情を抱くことはなかったし、交際を考えてもいませんでした。そもそも当時はお互い彼氏彼女がいたんです。

 

あるとき、お笑い芸人として仕事の幅をもっと広げたくなりました。そこで、コンビで東京の事務所のオーディションを受けたところ無事合格。上京を考えていることを当時の彼氏に相談すると「相方と東京に行くなんて…。俺よりもえとちゃんを選ぶんやな」と、やきもちを焼かれたんですよ。

 

りっぺ
誕生日にたくさんのプレゼントを贈られ笑顔のりっぺさん

── 男女でコンビを組んで活動していると、交際している人が嫉妬するというのは、よくある話なのかもしれません。 

 

りっぺさん:でも、そう言われたとき「自分にとって誰がいちばん大事なのか」を考えたんです。そのときに頭に浮かんだのは、えとちゃんの顔で!「この先の人生で、私は誰よりもえとちゃんを最優先するし、大切にするだろうな」と、思えたんです。お笑いの相方としてはもちろん、人としても大切な存在だと、そのときに気づいたと言っていいかもしれません。その気持ちは恋愛感情というより、人生のパートナーとして一緒にいたい感覚だったんです。だから告白を飛び越えて、プロポーズしました。