2025年7月に第2子の妊娠を発表したばかりの福田彩乃さん。現在3歳になった長男とは今でこそ充実した日々を送っているそうですが、産後は初めての子育てに一生懸命になるあまり、周りのアドバイスが届かず、完璧主義の性格もあってか、自分で自分を追い込んでしまった時期がありました。
3時間おきにキッチリ授乳しないと!

── 福田さんは2020年4月に結婚し、22年4月に第1子となる息子さんを出産。現在は旦那さんの地元で家族3人と愛犬で暮らしているとのこと。出産してしばらくは、環境の変化や慣れない子育てによって、メンタルが不安定になる方もいるようですが、福田さんはいかがでしたか?
福田さん:今でこそ穏やかに過ごしていますが、出産してしばらくは、何もしていないのに気分が落ち込んだり、涙が出てきたり、楽しいはずの美容にも興味が持てなかったりと、とにかく気持ちが不安定でした。はじめての子育てでしたし、子どもを守らなきゃいけない、死なせちゃいけないと必死でしたが、今思えば、少し産後うつのような状態だったのかもしれません。
赤ちゃんの体調管理を入力するアプリを使っていて、「何時にうんちをした」「何時に授乳した」など、赤ちゃんがアクションを起こすたびに記録するんですけど、常時アプリに細かく、細かく記録していました。育児本も読みましたが、本に「3時間おきに授乳する」と書いてあれば、そのとおり時間をキッチリ守らないといけないと思っていて。夫がおむつを変えてくれて、うんちの色が書いてなければ「さっきのうんち、何色だった?」と必ず確認もしていました。赤ちゃんを抱っこしながら、右手で常にアプリを入力している状態。夫は「だいたいでも大丈夫だよ」という感じでしたが、夫の声が耳に入ってこないほどとにかく必死で、自分で自分を追い込んでいたのかも。今、思えば育児本を読んでも個人差がありますし、そこまで神経質になる必要もなかったと思うんですけど…。
── もともと、ご自身はなんでもキッチリやりたい性格だと思いますか?
福田さん:ユルいところは全然ユルいんですけど、根が真面目なんだと思います。心配性だし完璧主義なところがあって、ちゃんとやらなきゃって力んでしまう。とくに、産後しばらくは不安が強かったので、よけいに神経質になっていたと思います。産後1か月は義父母の家でお世話になっていましたが、義母は「彩乃さん、休んでね」とよく声をかけてくれたんです。私も「お義母さん、私ちょっと横になりたいので、その間赤ちゃんを見てもらえますか?」と、もっと甘えさえてもらってもよかったのかなと思います。
── そうした状況はどれくらい続いたのでしょうか?
福田さん:子どもが生まれて半年くらいは大変だった記憶があります。子どもは寝ても1時間くらいで起きることが多かったので、私も夫も睡眠不足が続いていたし、何かあればすぐアプリに入力していたので、全然、余裕がなかったです。毎日スッピンで、歯もまともに磨いていないとか、お風呂に入れない日がありました。
── 夫婦で子育てや家事分担はどうされていましたか?
福田さん:夫はすごくやってくれましたが、日中外で働いているし、私は子どもが生まれてから家にいることが多かったので、必然的に私がやることが多くなりました。
──「私ばっかり!」と、思うことはありましたか?
福田さん:すごくありました。私は結婚する前は仕事第一だったので、結婚して子どもはいずれ産めたらいいな、くらいの気持ちだったんです。でも、結婚が決まって、結婚と同時に夫の地元・郊外で暮らすことになって。夫は自営業なので、結婚後は自分の仕事はセーブしながら、夫のサポートもする覚悟だったんです。
でも、頭では理解しているつもりなんですけど、夫が毎朝「今から仕事に行ってくるね」というと、「仕事」っていうワードが羨ましい。夫が仕事から帰ってきてぐったりしている姿を見ても羨ましい。私も仕事で疲れたい。家でずっとキッチンに立って料理をしたり、洗濯をしたりする疲労ではなく、仕事で「今日も疲れたなぁ」と言ってビールを飲みたい。
夫の仕事が大変なことはわかっているのに、慣れない育児と家事に追われ、誰とも話さないで1日が終わっていることに気づくと、つい夫を羨ましくなったり、自分の仕事への焦りも感じて、「主婦代わってよ!」と感情をぶつけてしまうときもありました。