12年の活動を経て、2021年にAKB48を卒業した大家志津香さん(33)。20代のころ、アイドルとして忙しく大変な日々を過ごすなか、氷食症とむずむず脚症候群、自律神経失調症に悩んでいた時期があったとか。今は治療により症状はほとんど出なくなったそうです。(全3回中の2回)
「自分がおかしい」とは思わなかった

── 大家さんはAKB48として活躍していたころに、「氷食症」という病気に悩まされたことがあるそうですね。どのような症状が出る病気なのでしょうか?
大家さん:氷を無性に食べたくなる病気です。飲み物に入っている氷を食べる人は珍しくないと思いますし、暑いと氷を食べたくなりますが、氷食症は「暑い」などの理由がなくても、日ごろから氷が食べたくてしかたがなくなります。
私の場合は小さいころから家族がよく氷を食べていたので、飲み物に入っている氷を食べるなどはもちろん、日常生活で氷を食べることは普通のことでした。
でも、ちょっと量が尋常じゃなかったみたいで。朝起きたら冷凍庫から氷を出して食べるのが当たり前の生活をしていたんです。一度に10個以上氷を作れる製氷皿がありますが、多いときは1日でその10皿分くらいの量の氷を食べていました。20代のときにルームシェアしていた友人は、私が食べる氷の量を見て驚いていて。家に氷がないときは、走ってコンビニまで買いに行ったこともありました。
── ご自身では食べる量が多いと思っていなかったのですね。
大家さん:そうですね。「氷食症」という言葉自体、当時は知らなかったですし、「自分がおかしい」「治さなければ」とはいう気持ちは特にありませんでした。
ただ、たまに困ったことはあって。氷がない状況で「食べたいのに食べられなくてつらい」と思うことはないのですが、氷が目の前にあるのに食べられない状況のときはつらくなってしまって。たとえば、氷を食べながら話すのが失礼な目上の人との会食中や、音を立ててはいけない映画館などです。
── それだけ氷を食べていると体にも不調が起こりそうですね。
大家さん:体はいつも冷えていたと思います。思えば、お腹を壊すことはよくありましたね。