「自分たちもそんなに勉強してきた?」と夫は言うけれど

熊谷麻衣子
現在は中学2年生の娘さんと

── 現在、中学2年生になる娘さんですが、旦那さんと似ていると感じるところはありますか?

 

熊谷さん:顔は夫に似ていますね。家族で一緒にいるときに誰かに会うと、「パパそっくりだね」とだいたい言われます。あと、明るくて家族思い、寂しがり屋なところも夫に似ていますね。

 

いっぽうで、夫と娘はコツコツ努力することが好きではないんです。以前、娘は歌やリトミックを習っていて、そこまで練習しなくていいレッスンのときは、楽しくレッスンに通えていたんです。でも、少し負荷がかかってくるとギリギリにならないと取り組もうとはしませんでした。夫も台本をコツコツ覚えるのが得意ではないと言っています。でも、夫は「お風呂で台本覚えてくるね」と言って、長風呂から出てきたらすでに覚えているので、苦手と言いつつ、実はそうでもないんじゃないかな、とも思うのですが。

 

── 熊谷さんと似ているところはありますか?

 

熊谷さん:なんでしょう。人前で話すのときに緊張するのは私と一緒ですね。私はフリーアナウンサーとして人前に出る仕事をしているので、マイクを持てばスイッチが入って話せますが、そうじゃないとき、たとえば保護者会とか番組の企画会議で発言するのは本当に嫌でした…。

 

── では、夫婦で子育てに関する考え方が同じ、または違うと感じるところはありますか?

 

熊谷さん:勉強に関しては、夫は歩いて通えるところに通わせたい。私はどちらかというと、小学校受験をさせたいと思っていました。ただ、小学校受験を考えたとき、早い段階から準備をした方がいいと思って、いざ受験をしたいと思ったときに手遅れにならないよう、受験するための塾には通わせていたんです。その後、いざ受験を考える時期になったときに、私はやっぱり小学校受験をしてほしいなと思いました。自分でなんでも考える力をつけて、社会に役立つ人になってほしいので。

 

また、私がいいなと思った学校の特色のひとつとして、海での遠泳力をつける課外授業があったり、小麦を栽培するところからカレーを作ったりと、親が経験させられないようなことも経験させてくれる学校があったので、受験させたいと思いました。

 

いっぽう、夫は幼稚園のうちからたくさんプリントを目の前に勉強する娘の姿をみて、「自分たちのころはそんなに勉強したかな。そこまでしなくてもいいんじゃない?」と最後まで言っていましたが、かたくなに受験に反対するわけでもなかったんです。

 

塾では、親子で小学校受験の面接の練習をする機会もありましたが、夫は仕事の都合で1回も面接の練習に参加できませんでした。ただ、数校受験したのですが、スケジュールが合えば本番の親子面接には来ていました。面接では、夫もいつもの明るさで場を盛り上げつつ、なぜか楽しい面接になっていましたね。

 

── 無事に小学校受験に合格。その後の勉強はいかがですか? 

 

熊谷さん:小学校受験は、親がある程度、頑張れば子どもはついてくるんですけど、その後、中学生にもなると自我が出てくるんです。やらなきゃいけないことを先延ばしにしている様子を見ると、「勉強はちゃんとやっているのかな」とつい心配になって何か言いたくなるんですけど、夫に「あんまりガミガミ言うな」と言われるし難しいですね。どうしても私のほうが娘といる時間が長いので、いろいろ目に入ってしまうところもあるんですけど。