「この人には敵わないな」と交際を決めた

── すでにハッピーな空気が流れていますが、お誕生日をきっかけに進展はあったのでしょうか?

 

熊谷さん:そこでもまだ交際には発展しなかったのですが、メールのやり取りは続いていました。あるとき、夫が仕事で仙台に行くと言って、私もたまたま実家に帰るタイミングが重なっていたので、「私も実家にいるよ」と話をしていたんです。後日、私が実家でくつろいでいると夫からメールが来て、「今、ここにいるよ」と、先ほどのスタッフと2人、私の実家の最寄り駅で撮った写真を送ってきたんです。

 

── 熊谷さんの実家の最寄り駅にたまたまいたのでしょうか?

 

熊谷さん:たまたまじゃなくて狙っていたんだと思います。私が実家に帰ってきているのを知って、たぶんロケの合間か何か、時間があったのかな。スタッフの方と一緒に写真を撮って、送ってきたんです。びっくりして家族に写真を見せると「じゃあ、もう家に来てもらうしかないね」となって。急きょ、夫とスタッフの2人が実家に来ることになりました。

 

当時、父はすでに亡くなっていましたが、母は夫が仙台出身で2007年のM-1で優勝した人だとテレビで知っていたし、そんな人が突然、家に来ることになったので喜んでましたね。夫も夫で、実家にきたと思ったら、やっぱり話が上手だし、その場をすごく盛り上げるんですよ。家族をひとしきり笑わせた後に帰って行きました。そのときに、この人には敵わないなと思って、この日がきっかけでつき合うことになりました。

 

その後、1年程度の交際を経て2009年7月に結婚しましたが、夫はいつも穏やかですし何より家族思いな人です。夫と出会って本当によかったと思っています。

 

 

結婚から3年後の2012年に長女を出産した熊谷さん。当時は41歳の高齢出産で、出産予定日を2週間過ぎても生まれてこなかったそう。病院の判断でリスクを考え、最終的には帝王切開に踏みきりました。そんな難産の末に生まれた長女は今ではもう中学2年生。伊達さんは今でも娘にデレデレだそうです。

 

取材・文/松永怜 写真提供/熊谷麻衣子