結婚生活はまさか30年も続くと思っていなかった

ハイヒール・モモコ
中学、高校時代はヤンキーだった時代もあった

── 今年で結婚32年目。お相手との出会いは、なんとテレビ番組の公開お見合い企画だったそうですね。

 

モモコさん:そうなんです。うつみ宮土理さんが司会をされていたバラエティー番組で、私と久本雅美さんがカップル紹介コーナーを担当していたんですが、参加者のあまりのアツアツぶりに「うちらも彼氏が欲しい!」って思わず叫んだんです。

 

ちょうど6年つき合っていた彼氏と別れてフリーの時期でした。それがきっかけで、まさかのお見合い企画に発展。75通の応募のなかから3人を選び、番組中で対面したんです。最初は1回きりの企画かと思っていたら反響が大きく、その後のデートの様子も撮影することになりました。

 

── そこからすぐにおつき合いが始まったのでしょうか?

 

モモコさん:いえ、そのときはいったんそこで終わったんです。でもその後、たまたま遊びに行ったニューハーフのお店「ベティのマヨネーズ」で彼とばったり会って。「私が来ることを聞きつけて来たのかな。まさか追っかけ…?」って、最初の印象は最悪でしたね。

 

あとから聞いたら本当に偶然だったらしいんですけどね。そこから店で顔を合わせるうちに挨拶を交わすようになって。ある日、店が満席で仕方なく一緒に座ったら、代金を彼が払ってくれたんです。そこで一気に「すごいいい人やん!」って印象がよくなったんです。私、おごりに弱いんですよ(笑)。それがきっかけで、少しずつ距離が縮まって一緒に遊びに行くようになりました。

 

ただ、お見合い企画での出会いが世間で知られていたので、デートしているところを見られて冷やかされるのが恥ずかしくて。「マクドナルドのドライブスルーでええよ」と提案したら、「芸能人なのに意外と堅実なんやな」って肯定的にとらえてくれたみたい。こっちは単に見られたくなかっただけなんですけどね。

 

── 「ビビッときた」とか、そういうロマンティックな始まりではなかったのですね。

 

モモコさん:ちょうど彼も長くつき合っていた彼女と別れたばかりのタイミングで、番組を観て「友達ぐらいになれたらいいな」と思って応募したみたいです。2人で出かけるようになって「つき合ってほしい」と言われて。でも「もう28歳やし、次につき合う人は結婚やと思ってるから」と答えたら、「なら、結婚して」と。番組で出会ったのが5月、つき合い始めたのが10月。その3か月後に結婚したんです。

 

── スピード婚ですね。背中を押したきっかけがあったのでしょうか?

 

モモコさん:もちろん彼の人柄に惹かれたのがいちばんの理由です。でも、もうひとつ大きかったのが、大阪でメイクの会社をやっている親友の言葉でした。彼女は占いが得意なんですが、「彼と結婚したら一生お金に困らへんよ」と(笑)。

 

披露宴では、「頑張って3年は持たせます。もしダメだったら…ご祝儀返します」と挨拶しました。3年経ったときに「お金戻ってこうへんのか」って周りから若干ガッカリされましたけど。でも、まさか自分でも30年も続くとは思ってなかったですね。