20歳のときに父が亡くなった
── その後、坂本ちゃんが中学、高校と進学し、大学受験を目指して浪人をしているときにお父さんが亡くなったと聞いています。
坂本ちゃん:私が20歳のときですね。最後は肝硬変で亡くなりました。父とほとんど会話がないまま終わってしまったし、もしかしたら父は父で、思うこともあったのかもしれません。辛口なことばかり言いましたが、今でも育ててくれた父に感謝する気持ちはもちろんあります。
それでも、冷たくとられてしまうかもしれませんが、必ずしも血の繋がりがすべてだとは思わないんです。今はタレントになって数は少ないけれど、信用できる大切な友達が何人かいます。相手の顔色を伺わずになんでも話せる人たちです。その人たちといい関係を続けながら、これからも自分の人生を生きていこうと思っています。
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父との複雑な思いを抱えながら、子どものころから憧れていたテレビの世界で仕事を始めた坂本ちゃん。『進ぬ!電波少年』の出演により大ブレイクを果たしますが、今度は母と弟からお金を無心されることに。結果的に、2人とは絶縁する選択をします。それから20年。今は遠くで暮らしているであろう家族の幸せを願いながら、自分自身は穏やかに暮らせることに幸せを感じているそうです。
取材・文/松永怜 写真提供/坂本ちゃん