昨年、大阪から上京し、本格的なピン芸人として活動し始めたどくさいスイッチ企画さん。アマチュア芸人として『R-1グランプリ』のファイナリストとなり、注目を集めました。フリーランスの芸人として活動しているどくさいさんを支えている奥さんとの出会いは、意外な場所だったそうです。(全2回中の2回)
大喜利のコミュニティで運命の出会いが
── 大学時代から落語にのめり込み、受賞するほどの腕前だったどくさいさん。アマチュア落語家を経てコロナ禍にコントと出会い、現在はフリーランスのコント芸人に転身。昨年、活動拠点を大阪から東京に移されたそうですね。奥さんも大阪から一緒に上京されたと伺いました。奥さんとはどこで知り合ったのですか?
どくさいさん:コロナ禍になり、人前で落語会をできなくなった代わりに始めたのが、コントと大喜利だったんです。アマチュアの愛好家のみなさんが会議室などに集まって大喜利を楽しむ会があって、妻とは大阪での大喜利会で出会いました。

── 大喜利は、『IPPONグランプリ』のように、お題に沿った答えで笑いを競う演目ですよね。会議室に集まって大喜利を楽しむコミュニティがあるとは知りませんでした。
どくさいさん:それがあるんですよ。東京にもあります。当時、妻のほうが先に大喜利コミュニティに参加していて、そこで出会いました。競うようなものではなくて、順番が回ってきたら交互にホワイトボードに回答を書いて出すという形でした。それぞれ出場者として参加するうちに話すようになって。あとで知ったのですが、妻も落語研究会の出身だったんです。
── それは奇遇ですね。奥さんは、どくさいさんのことを知っていたのですか?
どくさいさん:少しは知っていたようです。自分としては、同じ大喜利のプレーヤーという印象がかなり強いですが。とはいえ、お笑いが好きという共通の趣味があり、落語の話もできたので、貴重な出会いというか。そこから飲みに行くようになって、つき合い始めました。
── おつき合いから同棲、ご結婚までが早かったそうですね。
どくさいさん:お互いひとり暮らしをしていたのですが、僕は社員寮に住んでいて、ちょうどそこを出なければいけなくなったんです。向こうも転職が決まったタイミングで引っ越そうとしていたので、「せっかくなら一緒に住もうか」みたいな流れでした。2022年の5月に同棲を始めて、9月にはプロポーズをしてOKをもらい、2023年1月に結婚しました。振り返れば、意外なほどトントン拍子でしたね。