母を許してもいいと思えた理由は…
── 絶縁から7年が経ち、昨年お母さんと交流を再開されたそうですね。どんな心境の変化があったのでしょうか?
Yunaさん:昨年執筆した書籍の存在が大きかったです。母に対して割りきれない感情がずっと残っていたので、記憶を封印していました。でも、書いているうちに感情がどんどんデトックスされ、「私はもう幸せで、心が満たされている」と感じられたんです。今まで母に奪われたと思っていたものも、自分の力で取り返せた。だから「もう許してもいいや」と。それで連絡を取りました。母はすごく喜んでくれ、「会いたかった」と言っていました。絶縁してから何度か連絡が来ていたのですが、私が怒りの長文LINEを送っていたので連絡できなかったようです。
ただ、やっぱり根本的な部分ではわかり合えないとも感じる部分もあります。私のYouTubeを見ているのか見ていないのかわかりませんが、「相変わらず関心がないんだな」と思う部分があって。でも「嫌い」という感情はもうありません。少し距離を置いて、お互い遠くから見守るような関係でいるのが、ちょうどいいんだと思っています。
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母との関係を見直したYunaさんですが、10歳で疎遠になった父とも12年ぶりに再会を果たすことになります。当初は「母を苦しめた相手」と思っていたそうですが、再会を経て「初めて自分の本質を理解してくれる人」だと感じることができ、今では改めて親子関係が構築できているそうです。
取材・文/西尾英子 写真提供/Yuna