10万人にひとりと言われる先天性疾患「2型コラーゲン異常症」のため、身長123cmの大学生モデル・星来さん。低身長といった見た目以外にもさまざまな症状が出ていると言います。(全2回中の1回)

15歳のときに正式に診断がついた

星来
大学では幼児教育を学んでいる星来さん

── 123㎝という低身長を活かし、モデルとして活動している現役大学生の星来さん。SNSでは「2型コラーゲン異常症」という先天性の障がいとともに生きる日々を前向きな言葉で発信しています。まず、星来さんが持つ「2型コラーゲン異常症」について教えていただけますか?

 

星来さん:「2型コラーゲン異常症」とは、関節の軟骨や眼の硝子体などに多く含まれる「2型コラーゲン」に異常が起こることで生じる遺伝性の疾患群です。症状は人それぞれで、骨や関節、目、耳など、体のさまざまな部分に影響が出ます。重症度は幅広く、生まれてすぐに命を落としてしまうほど重いケースもあれば、大人になってはじめて気づく人もいるほど多様です。私は「先天性脊椎骨端異形成症」というタイプで、骨の成長や関節に特徴的な変化が出ます。見た目でわかりやすいのは低身長ですが、実はほかにもいくつかの合併症があります。

 

── 低身長以外には、どのような症状があるのでしょう?

 

星来さん:自覚はないですが、生まれつき軽度の白内障があります。口の中に裂け目がある「口蓋垂列」もあり、その影響か小さいころは滑舌が悪くて。また、あごが小さいのに歯は普通なので、歯の矯正も必要でした。左肘はまっすぐに伸ばしているつもりでも少し曲がっていて、常に軽い脱臼状態らしいのですが、痛みはありません。ほかにもX脚の症状などがありましたね。

 

──「10万人にひとり」と言われる珍しい病気だそうですが、難病指定はされていないのですね。

 

星来さん:症例が少ないためか、研究や制度の対象になりにくく、難病指定には至っていません。同じ障がい名でも症状の程度が人によって違い、私のように障害者手帳を持つ人もいれば、そうでない人もいます。

 

── 正式に診断がついたのは中学生のころだと伺いました。その間、ご両親は先の見えない不安と向き合いながら、何ができるのか、どう支えればいいのかを模索する日々を過ごされていたのではないでしょうか。

 

星来さん:母のお腹にいるころから大腿骨が短いなどの異常はわかっていましたが、当時は今のように生まれてすぐに遺伝子検査を行う習慣がなく、はっきりとしたことが分かりませんでした。また、軽度の白内障や口蓋垂列など、いくつかの症状が見られ、両親は障がいの原因や治療法を求めて、全国10か所以上の病院を回ったと聞いています。2歳のころにレントゲンで「先天性脊椎骨端異形成症の可能性が高い」と言われましたが、確定したのは15歳で受けた遺伝子検査でした。母は、障がい名がわからないまま病院を回った2年間がとてもつらかったと話していましたね。当時はSNSもなく、同じ障がいの方と出会う機会もなかったので、情報がほとんど手に入らなかったようです。私自身、大学生になって初めて患者会で同じ障がい名の人に出会いました。