父親を知らずに育った、タレントの副島淳さん。テレビ番組の企画で父親の名前や顔が判明し、さらに憧れだったスポーツ選手と血がつながっていたことがわかったときは号泣したといいます。今年の4月にパパとなり、自分の子どもに思うこととは…。(全3回中の3回)

36年間名前も顔も知らなかった父親の存在が発覚

副島淳
副島淳さん

── 父親とは生まれたときから1度も会ったことがなく、母子家庭で育ったそうですね。

 

副島さん:母親は日本人、父親はアフリカ系アメリカ人なのですが、正式な結婚をせずに僕が生まれたので父親とは一緒に住んだことがないんです。母は別のパートナーと結婚した時期もありましたが数年で離婚し、母子家庭の期間が長かったです。

 

── 名前も顔も知らなかったお父さんのことは、2020年にテレビ番組の企画で発覚するまで聞いたことはなかったのですか?

 

副島さん:幼いころから父親がいないのが当たり前だったので、記憶がある限りでは僕から改めて聞いたことはなかったですし、父親について教えてくれるような家族会議が開かれた覚えもありません。自分から積極的に探そうと思ったことはないですし、テレビ番組のオファーが来たときも、「企画として僕の父親を探すというのが成立するなら出演しようかな」という程度で「仕事のため」という感じでした。

 

── 見つからなくても仕方ないという思いでしたか?

 

副島さん:そうですね。その場合、番組の企画として成立しないから申し訳ないという思いはありましたけど。そもそも、母はメディアの取材はすべて断っていましたし、父のことを答えるわけがないと思っていました。案の定、母からの反応は「家を映すのはNG」「音声変えてインタビューを受けるのもNG」「電話取材もNG」で…。制作スタッフの方は困ったと思います。半年ほど粘り強く交渉してくださった結果、母が紙1枚のアンケートにだったら答える、と聞いて僕も驚きました。