「バットを振り回すシーン」子どもから怒られた過去も

── お子さんたちは、小沢さんのお仕事をどう受け止めていますか?

 

小沢さん:子どもはいま8歳と10歳で、2人とも女の子です。『牡丹と薔薇』はやっぱりキャラが強烈なので、マネされるんじゃないかという心配があって、子どもたちには見せないようにしていたんです。でも、父に子どもたちを預けていたあるとき、録画していた『牡丹と薔薇』の映像を勝手に見せてしまって。私が帰ってきたとき、ちょうど私が演じる香世が灰皿を投げつけるシーンを見ていて、「やっちゃいけないこと、ママはやっちゃってる!」と、子どもたちから怒られてしまいました。

 

そのときは「こういう役だからね」って、あわててお芝居の説明をしましたけど。バラエティ番組に出たりすると、『牡丹と薔薇』で私が金属バットを振り回しているシーンが必ずといっていいほど流されるんですよね。「困ったな」と思うけど、子どもたちはおもしろく受け止めているようです。最近は、私が「これはお芝居だからね」と説明すると「わかってるよ」と笑われてしまいます。

 

実際、子どもってわかっているんですよね。ディズニー映画を子どもが見ていて、悪役が出てくると「おもしろい」と笑っているんです。悪役だからといって、単純に「この人嫌い」とはならないんだな、と子どもたちを見ていて知りました。アンパンマンのキャラクターでは、「ばいきんまん」が子どもたちに人気だったりするようです。悪役のかわいさ、おもしろさがあって、笑わせる要素があるんですよね。

 

以前は私も仕事で悪役が続くと「大丈夫かな、子どもたちに悪い影響はないかな」って心配になることがあったけれど、子どもたちがそれを吹っきらせてくれました。子どもたちのおかげで、悪役はエンターテインメントで楽しくおもしろい存在で、人を喜ばせる要素があるんだと思えるようになりました。

 

 

自宅では料理に多くの時間を費やす小沢真珠さんですが、気になるのが40代後半になってもその美貌を保っていること。黒髪ロングの美髪を続ける理由は、月に1度のサロンの影響が大きい様子。しかし、肌に関しては美容液などに頼らず、朝から健康的な食事を欠かさないことが大事とのこと。体を内面から、やっぱりそこなのかと痛感させられます。

 

取材・文/小野寺悦子 写真提供/ボックスコーポレーション